柱の少女の物語３〈鬼滅の刃〉

１０８ ページ16

「炭治郎くん、今度また生きて会えるかわからないけど、頑張りましょうね。あなたは上弦の鬼と戦って生き残った。これはすごい経験よ。ね？」

「そうねえ。実際に体感して得たものはこれ以上ないほどに価値がある。論より証拠って感じね。」

私のその賛同の言葉を聞いて蜜璃ちゃんは満足そうに笑う。

「今の炭治郎君は前よりももっと強くなってる。甘露寺蜜璃は竃門兄妹を応援してるよ〜〜！」

「もちろん私も」

2人の表情が晴れる。

「ありがとうございます。でもまだまだです俺は。宇髄さんと月神さんに勝たせてもらっただけなんです。もっともっと頑張ります。鬼舞辻無惨に勝つために！」

「あらあら謙虚。私は自分の仕事をしただけだよ」

「きらりちゃんも一緒ならそれは心強いわよね！きらりちゃんはね、私たちの勝利の女神様なの。どんなにボロボロになっても、本部に帰ってさえ来ればきらりちゃんがいる。治してくれる。どんな状態であれ、生きて帰って来れば帰って来れば私たちの勝ちなのよ」

「生きて帰って来れば、俺たちの、勝ち、」

「そうだよ。みんな刺し違えてでもぶち殺すみたいな闘志持ってるけど、人間生きていれば何度でも鬼をぶち殺すことはできるの。死んだら終わり。わかるでしょ。だからどんだけ血迷っても犬死はしないで私の元に帰ってくるように、みんなには言ってるの」

鬼殺の人間はそこを勘違いしてる人が多いからね。

「だから炭治郎君も絶対帰っておいでね。そしたら会えるから！」

「はい！もっともっと努力します！！」


「甘露寺様、そろそろ、、、」

「あっ、ごめんなさい！最後にこれだけ！」

蜜璃ちゃんが炭治郎に近づき、耳元で囁く。

「この里には強くなるための秘密の武器があるらしいの。探してみてね」

「じゃあね！」

鼻血を吹き出す炭治郎と、びっくりする禰豆子ちゃん。

「じゃあ私も部屋戻るわ。じゃあね」
ひらひらと手を振る。

禰豆子ちゃんが振り返してくれる。大天使。

「っはい！お休みなさい！」

鼻血出たまんまだようける、笑

「あ、明日一緒に武器探しに行こっか！」

「え！？い、いいんですか！？」

だって、炭治郎のところに鋼鐡塚さん来るからね。
一緒に行動した方が効率が良い。

「うん。あ、明日も会えるね」

少しからかってみれば、お顔が赤くなって更に鼻血が出ちゃったうぶ炭治郎。

「ちょっとちょっと！鼻血出すぎだよ。はい、お顔貸して」

両手で触れて力を込めれば秒で止まる血。

「はい、今度こそ。また明日ね」



月神さんが触れて来れたところが熱くて仕方ない。
明日も会える、

１０９→←１０７

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す