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月がそれをいうのか。
お前はいつだって、どれだけ遠ざけたって俺に対する態度を変えなかった。
だから俺だって、心を許すことができたんだ。この組織の中ではアイツと、お館様に次いで3人目。
カブトムシを一緒に狩りにいった夏もあれば、
街で噂の美味いおはぎ屋さんに行った秋もあった。
雪合戦とやらに誘われて行った冬もあったし、
なにより、春の桜の中にいる月は天女のようだった。
彼女が、個性のぶつかり合いのような柱の面々を繋げてくれているのだと、誰もが感じているはずだ。
「お前にだから言うがよォ、月ならわかってるだろォ?それが、できたなら、できていたなら、俺はハナからこんなとこにいねェんだよ」
「、っ」
ごめんな。月にそんな顔させるつもりじゃァなかった。
お前が善意の塊であることはとっくの昔から知ってんだよ。
そして、お前ェは。
「お前は去れ。俺の前に、俺のところに姿を現わすなァ。虫唾が走る。」
「っ、そんな、」
尚も止まらない玄弥くんの腕を引いて止める。
ごめんね、やっぱり君には早過ぎた。
「、もう、しばらくしょうもない怪我してもわたし治してあげないからね。全戦、無傷で帰ってきなよね。」
だって、自分を犠牲にする戦い方するんだから。
いくらあなたが、___だからって。
「行こう、玄弥くん。」
名残惜しそうに大号泣で帰る彼
わたしの言葉聞いて、お兄ちゃんの表情見てぼろぼろ泣いてたみたい。
「あれは本気じゃないよ
いろいろと拗らせただけだから。
ああ言うけど不死川さん、本当は玄弥くんのことが世界で一番に大切なの。
わたしにはわかるんだよね。
一般隊員のみんなは全てが怖いって逃げてくけど、本当はすごい優しくてかっこいいんだよ。」
「そうだ、玄弥くんのお兄ちゃんのカッコイイお話、わたしにも聞かせてくれない?わたしも不死川さんの小話を教えてあげよう!」
ぱあっと晴れる表情。
涙は止まってないし鼻水も垂れてるけどな。
気晴らしになればと。
そこから最初は泣きながら、だんだん自慢げに話してくれた。
最高にかっこいいお兄ちゃんだったんだね。
憧れだったんだ。ずっと彼の背中を追い掛けて来たんだね。
ーーーーーーーーーー
不死川さんに関してはネタバレ案件が生まれてしまうので一応伏せておきました!
本誌派の方はわかっていただけるかと!
アニメ派、コミックス派の方はドキドキワクワクしていてください!笑
一言で言うと死にます。笑
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ハク(プロフ) - 無気力人間Aさん» Aさんはじめまして、コメントありがとうございます!そんなに褒めてくださって嬉しすぎます〜〜!!励みになります!がんばってお話進めて行きますのでこれからも夢主ちゃんの旅路を見守ってあげてください! (2019年11月19日 13時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間A(プロフ) - コメ失礼します!小説に入り込みすぎて見つけてから今までぶっ通しで読んでしまいました、、ほんとに面白くて好きです!文と文も程よく間が空いていて読みやすいです!!とてつもなく続きが気になります、、更新頑張ってください! (2019年11月19日 3時) (レス) id: 59ffb7dac7 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - あさん» あさんはじめまして!コメントありがとうございます〜〜!!とても嬉しすぎる言葉です、、!最近忙しくて更新難しいんですけどこの後もお話続きますので良ければご贔屓お願いいたします! (2019年11月1日 23時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
あ - すごく面白かったです(^^)、全部好きでシリーズの初めから一気読みしてしまいました…、これからも更新楽しみにしてます (2019年11月1日 18時) (レス) id: 87b58a18e6 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - Nonさん» のんさんありがとうございます〜!!めちゃめちゃ励みになります!マイペース更新になってしまうんですけどどうかご贔屓ください( ; ; ) (2019年10月5日 20時) (レス) id: 0ebe25b1eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハク | 作成日時:2019年7月29日 0時