オルファクトフィリア ／ kn ページ9
｢ね、あの、私今日汗かいたから、｣
｢それがええんやろ。ほら、大人しくせえ。｣
Aの手首を強く掴み、コネシマは寝室へと足を進める。帰宅してすぐの事で頭の整理がつかない彼女を、コネシマは寝具へと押し倒した。
二人の視線が交わり、恥ずかしそうに彼女が視線を逸らす。コネシマも真似するように視線を動かすと、汗で髪の毛が張り付いた首元が目に入った。彼女を抱きしめるように体を密着させると、首元に顔を埋める。
｢…え、ちょ、やめっ、だめ！｣
彼女の制止の声を無視し、コネシマはすん、と鼻を鳴らす。甘く優しい彼女自身の匂いの中に混ざる、ほのかな汗の臭い。ぞわり、興奮により体が火照っていく感覚。すーっ、と大きく息を吸い込み匂いを堪能すると、彼女が｢ひっ、｣と小さく声を漏らす。
ちらり、横目で彼女の顔を見てみると、顔を真っ赤にし、涙を浮かべた瞳で此方を見つめていた。羞恥の中に、何処か期待の混じる瞳。気が付けば抵抗を止めていた彼女に口角を吊り上げると、ゆっくりと服に手をかける。服を捲り上げ、白く柔らかな胸元を曝け出す。そこに顔を埋め、再び息を吸い込むと先程よりも強い彼女の匂いにクラクラする。
｢……ねぇ、こねしま、｣
期待の籠った声が上から聞こえる。顔を上げ、静かに彼女を瞳を見つめると、背に手を回され強く抱きしめられる。ふわり、柔軟剤の匂い。しかし、すぐにその匂いは彼女の匂いにかき消される。耳元でぽつり、小さく彼女が呟いた。
｢もっと、私のにおい、嗅いで、｣
ぷつり、理性の切れる音が聞こえた。大きく熱くなった吐息を吐き出し、彼女に噛み付くような口付けをする。何度も角度を変えて口付けると、徐々に苦しそうな表情をする彼女。暫くして口を離すと、蕩けた表情になっている彼女。やり返すように彼女の耳元で、告げる。
｢もっと、俺を興奮させてくれ。｣
彼女の衣服を剥ぎながら、二人で寝具へと沈んでいく。ギラついた瞳で見つめられたAは、今夜が長い夜になることを悟り、彼の首元ですん、と小さく鼻を鳴らした。
─
オルファクトフィリア：人間の汗(身体に付着した香水の匂いなども含む)、体臭への性的嗜好。ライトに言うと臭い(匂い)フェチ。オスフレジオラグニアとも言う。
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平凡な人(プロフ) - うん。凄い。性癖にドストライクで刺さりました!更新楽しみにしています！ (2022年2月3日 20時) (
レス) @page9 id: 244f5e227a (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - めちゃくちゃ好みです！！毎回更新楽しみにしてます♡ (2022年1月26日 10時) (レス) @page22 id: 765b91b6bf (このIDを非表示/違反報告)
りんごうまい - ところどころ性癖に刺さった (2021年10月21日 23時) (レス) @page20 id: ef60100ca2 (このIDを非表示/違反報告)
たらい(プロフ) - ど趣味でえぐいっすふファンになりやした (2021年8月1日 0時) (レス) id: 0b993ff198 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - 好きです!! (2021年6月13日 14時) (レス) id: f606088b79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悲哀 | 作成日時：2021年5月28日 19時
