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>＞げんき、今日会える？
低いバイブ音と共に表示されるメッセージ。
撮影の待機をしていた岩橋は画面を見てこっそりため息をついた。
＞＞ごめん、夜遅くなるから…
断らなければならないことに胸を痛めながらも、そのメッセージを送信した。
既読はすぐきつき、何件も返信が来る。
＞＞少しでいいから
＞＞どうして？
＞＞会いたいよ
会いたい、そう送るのは簡単だ。
でも今は、プライベートを我慢する時だ。
ごめん、とだけ打って通知を切り、神宮寺に呼ばれ撮影と臨んだ。
撮影終わり、チャットを見ると、彼から仕事なら仕方ないよね、ごめんというメッセージがきたのを最後にもう連絡はなく。
分かってもらえた、と安堵の息をついた。
話せばわかってくれるのだ、少し我慢して、また甘えよう。
「玄樹、かえろ」
「うん」
神宮寺と岸とご飯に行き、自宅までの道を神宮寺と共に歩く。
他愛のない話をしながら、ふと体の調子についての話になった。
「そういえば、あれから体の調子は悪くなさそうだね」
「あ、うん。…前はちょっと、痛めちゃってたみたいで」
心当たりがあっただけに、どきっとしたが神宮寺は良かったと安心している様子。
何だか悪いことをしている気分だが、そもそも恋人がいることを神宮寺には伝えていないし、聞かれたら答えようくらいの気持ちでいた。
それに、神宮寺に言うのは気が引けた。
「じゃあ、また」
「あ、待って。前借りた本、返す」
忘れてた、と付け加えれば別にいいのにと柔らかい笑みが返ってくる。
ついでだからと神宮寺を玄関まで招くと、すぐに本を取りに行く。
新しく決まった仕事関連のその本は、神宮寺が好意で貸してくれたものだった。
「はい、ありがと。助かった」
「役に立ったならよかった。じゃ、明日」
神宮寺を見送って、家の中に入ろうとした時、自分の名前を呼ばれた。
「……げんき」
「！……え、」
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きぃぽぽ(プロフ) - 花さん» 花さん*はじめまして、コメントありがとうございます！ほんの少しの文なのに、そうして雑誌まで見返して頂いて！嬉しい限りです。最後まで是非お楽しみください (2020年1月5日 20時) (
レス) id: 8ca93dc13a (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - 他にない視点のおはなしでいつもどきどきしながら読ませていただいています＊＾＾＊覚えある雑誌のシーンに「あ！」と切り抜きあさりました(笑)いつも素敵なお話ありがとうございます＊＾＾＊つづきもたのしみにしています♪ (2019年12月29日 8時) (レス) id: 5858306d0d (このIDを非表示/違反報告)
きぃぽぽ(プロフ) - ななみさん» はじめまして、ななみさん*読んで頂き、ありがとうございます。とても嬉しいお言葉です、本当にありがとうございます。これからも楽しんで頂けたら幸いです。 (2019年11月8日 0時) (レス) id: 8ca93dc13a (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - はじめまして。読ませていただいて、優しい空気感惹かれました。読んで、映像が(映画みたい)頭に浮かんでくる作品が好きです。きぃぽぽさんの作品をもっと読みたいです。更新楽しみにお待ちしております。 (2019年11月7日 16時) (レス) id: 56b007f690 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きぃぽぽ | 作成日時：2019年11月3日 22時
