# 突然の出会い ページ1
A side .
19時を少しすぎた頃、
仕事終わりにスーパーへ寄って
自宅に向かって歩いてる時のこと。
マンションまであと少し、
というところで
道の端っこに人影が見えた。
よく見ると、うずくまってる男の人。
『 あの… 大丈夫ですか？』
夜になると
人通りも少なくなるこの場所で
どれぐらいの時間ここにいたんだろう。
恐る恐る近づいてその肩に触れると
酷く冷え切っていた。
『 具合、悪いんですか…？
救急車呼びましょうか……？』
どれだけ声をかけても
小刻みに震えるだけのその人を、
私は放っておけなかった。
.
とりあえずこれ以上
体を冷やしちゃいけないと思って、
自分の羽織ってたコートをかける。
そして携帯を取り出して
119番を押そうとしたその瞬間、
男「 待って… ください…っ。」
その男性は、初めて声を出した。
『 どうしましたか…？』
男「 助けてください…。」
『 え？』
男「 自分が誰か、分からないんです…。」
低く、震えた声。
そんな姿を見て
それが嘘だとは思えなかった。
.
『 お名前、分かりますか？
……じゃあ、家の場所は？』
何を聞いても首を横に振る男性。
このまま聞き続けても
多分、何も分からない気がする。
警察に届けるべき？
でも、それも可哀想なのかな…。
どうすればいいか分からなくて
ただ途方に暮れる。
するとそのまま、
支えていた身体がグラッと傾いて来た。
『 ちょ… 大丈夫ですか？』
男「 寒い…っ。」
そんな身体は
さっきよりも少し熱い気がして、
私は仕方なく
彼をマンションまで連れて帰ることにした。
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ちよこ(プロフ) - はじめまして。突然のコメント失礼いたします。このお話大好きです！めちゃきゅんきゅんして切なくなりました…！ (2020年4月7日 7時) (
レス) id: 58fa573601 (このIDを非表示/違反報告)
aco(プロフ) - ポロポロ涙が出るくらい好きなお話です！染みすぎる。応援したいってて、気持ちがリンクして苦しいけど幸せな気持ちになりました！ (2020年4月3日 15時) (レス) id: e8e47da70d (このIDを非表示/違反報告)
侑理(プロフ) - こんにちは！紅一点の物語大好きなので楽しみにしています！！ (2020年4月2日 19時) (レス) id: c38c050dd0 (このIDを非表示/違反報告)
Eir(プロフ) - はじめまして！いつも楽しくお話しを読ませていただいてます。更新楽しみにしています！頑張ってください(o^^o) (2020年4月1日 9時) (レス) id: ed0fff4166 (このIDを非表示/違反報告)
瑶(プロフ) - これからも更新頑張って下さい！応援してます!!長文失礼しました。 (2020年3月31日 22時) (レス) id: 4fa45ba1a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：望穂
| 作成日時：2020年3月28日 0時
