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Aside
タケちゃんの家からの帰り道
夜なのにキラキラ光る駅前を2人で歩く
シルク「A」
急に立ち止まると
リュックを下ろして中から袋を取りだした
首を傾げるとシルクが微笑んだ
シルク「俺からのプレゼント」
差し出されたピンク色の包みを受け取ると
何かふわふわした物が中で動いた
貴「開けてもいいの〜?」
シルク「いいよ」
シルクが頷いたのを確認して袋をあけた
貴「…ブタちゃん可愛い」
ぷっくりとしたブタのぬいぐるみが顔を出した
シルク「気に入った?」
大きく頷いてぬいぐるみを抱きしめた
貴「覚えてたの〜?」
シルク「そりゃあもちろん」
少し前に好きな動物を聞かれたときにブタと答えた
本物はそこまでだけどイラストが可愛いって話したの
貴「私何も用意してないよ?」
シルク「いいんだよ、俺があげたかったから」
優しく笑ったシルクが私の頭を撫でた
貴「…私はシルクに貰ってばっかり」
前向きな気持ちも
楽しいって気持ちも
シルクがくれた
形のある物じゃなくても
沢山貰ってばかり
シルク「そこまで言うなら貰おっかな」
意味がわからなくて首を傾げる
シルク「一緒に写真撮ろう」
カメラを起動させて私に並んだ
マスクを外してカメラを見る
シルクがライオンみたいに
ガオーっとポーズをしたので
私も真似してみた
シルク「あははっ、可愛いww」
笑いながらそれを保存した
貴「こんなので良かったの?」
マスクをつけながら聞くと
シルク「おう!宝物にする!」
そう言いながら私の手を握ったので
いつも通り握り返した
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作者名:鳴海 帆南 | 作成日時:2019年11月15日 17時