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Aside
貴「何しに来たの?早く帰ってよ」
母親をねめつける
母「やぁね〜!Aが心配なんじゃないの〜!」
どこからか沸きあがる怒り
口の中に入れて咀嚼する
飲み込んでも消化ができない怒りが
胃の中で形を作る
貴「違うでしょう?自慢がしたいだけでしょう?貴方にとって都合のいい道具の心配でしょう?」
シルクとタケちゃんがオロオロしているのが
視界の端っこに映る
貴「ついこの間まで見向きもしなかったじゃない、殴って蹴って、ご飯すらまともに食べさせてもらったことないよ」
母親の顔が段々と引きつっていく
必要とされていないことなんて
知っていたよ
もうずっと前から
完治すると言われていた3歳
たしかに優しかった
でも咳が出ればあからさまに
イヤそうな顔をしていたのを知っていた
治る確率が50%と言われた4歳の誕生日
この世から居なくなりたいと思うことがあった
小学校に上がるころ
治る確率はさらに半分の25%に
もう見向きもしなくなったよね
卒業する頃には12%になって
今となっては治るなんてことはほぼ無い
重症度も高くて重症持続型
貴「お兄ちゃんを3歳から塾に通わせて自慢して、それでも足らなくなって!私を産んだんでしょう?」
目がつり上がって
いつもの姿に戻ったよう
貴「生まれたのが喘息持ちの出来損ないだったから捨てたんでしょう?なのに何なの?今更どうしろって言うの!?貴方のこと母親だと思ったことなんて1度もない!…っ!」
母親から拳が飛んできて
床に叩きつけられる
その場にいた全員が息を飲む
その場から1歩退く
シルク「Aっ!大丈夫か!?」
すぐに駆け寄ってくれた
タケちゃんは目を見開いて唖然としてる
母「ふーん、男連れてんの?どんな手を使ったの?まぁ、どうでもいいけど?」
シルク「何考えてんだよ!自分の子供だろ!?」
私の代わりにシルクが言い返す
母「そんな出来損ない要らないわ?直ぐ怪我するし、治りにくいし。どんなにアンタに金かけてるかわかってんの?吸入に使ってる薬代だってあたしが出してるのよ?喘息に生まれてきたアンタが悪いのよ」
貴「…喘息に産んだのは貴方でしょう?喘息だってわかってたら産まなかったんでしょう?」
ふん、と鼻で笑って
母「当たり前じゃない。アンタなんて生まれてこなくてよかったよ」
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*のの(プロフ) - せいら/うおたみんさん» コメントありがとうございました!もう少しでできるのでぜひ読んでみてください!リクエストも頂けるとありがたいです…! (2019年11月13日 16時) (レス) id: 139f9ac550 (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - 目の色が青なのであればマサイさんがいいのでは?!(ただ単に私がマサイさん推しって要素もちょっとはあります←)私はマサイさんオチに投票します! (2019年11月10日 23時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)
六娘 - 全然大丈夫です!(どこ目線)むしろ、私も読みたいですw (2019年10月25日 23時) (レス) id: 017157226e (このIDを非表示/違反報告)
*のの(プロフ) - ☆朝風☆さん» 分かりました!この直後からか続きで書きますね!この小説にそのまま付足す形になるのでぜひ読んでください!もしよろしければほかの小説も見てみてくださいm(_ _)m (2019年10月25日 7時) (レス) id: 139f9ac550 (このIDを非表示/違反報告)
*のの(プロフ) - 六娘さん» コメントありがとうございます!付き合って直後が読みたいという方がいるので、この続きも書いてちょっとずつ大人にしていこうかな…?少し時間がかかりますがいいですかね…? (2019年10月25日 7時) (レス) id: 139f9ac550 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳴海 帆南 | 作成日時:2019年10月4日 22時