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7話 ページ9

涼介side




大狼に変化したダイちゃんの背中に乗り黒ちゃんを探した





「黒ちゃーん! 黒ちゃんー!」






ダ「……いた」






ダイちゃんの視線を辿ると、






あの林の中にある折れた大木の根元で蹲り、肩が上下している黒い塊がいた






涼「黒ちゃん!」





俺の声にビクっと反応した





ダイちゃんが近くに降り立ってくれて、俺は黒ちゃんに駆け寄った





「黒ちゃん!黒ちゃん?しっかりして」






黒ちゃんに触れようとしたらスっと通り抜けてしまう






もう、時間が無いの?





俺に出来ることは何も無いの?





「どうしたらいい?俺、どうしたらいいの?」






黒ちゃん






涙が零れそうで俺は目をぎゅっと瞑った






そしたら、ほっぺに当たる硬い何か






不思議に思い目を開けると、いつの間に明るくなっていたのか





俺が居る周りは青々と茂る木々と、色とりどりの草花が広がっていた





「…え、どこ…?ここ」





ダ「…黒ちゃんの、記憶かな」






いつの間にか小さい姿に戻ってたダイちゃんが俺の隣に座っていた





「黒ちゃんの…記憶……?」





ダ「涼介、横見てみな」





ダイちゃんに言われるがままダイちゃんがいる逆方向を見てみると






「っうわぁ!……って黒ちゃん?」






俺のほっぺに当たってた硬い何か…それは、黒ちゃんの短い角だったらしい





俺が気付くと黒ちゃんは満足気に辺りを見回した





「…ここが、黒ちゃんの住んでた森?」






静かに頷く黒ちゃん






「…そっか、綺麗な、所だね」





こんな素敵な場所が、火事になったなんて






黒ちゃんはゆっくり俺の方を振り向き、俺の鼻に自分の鼻を擦り付けた






そして、離れたと思ったらキラキラと黒ちゃんは光出した





いや、黒ちゃんだけじゃない





周りの風景その物も、キラキラと光出した





俺は、お別れの時間なんだと察した







「…黒ちゃん」






もう消えてしまう、その時後ろを向いていた黒ちゃんを呼んだ






振り返った黒ちゃんは、出会った時の様な黒い毛色では無くて、可愛い栗色の毛色に変わっていた







「…っ…もう黒ちゃんじゃないね」






『ありがとう』






『さようなら』







消えてしまうその直前、黒ちゃんの声が聞こえた気がした

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きんとき(プロフ) - くーちゃんさん» ありがとう!頑張るわな、くーちゃんも更新頑張ってな!時間出来たらそっちにも遊びに行くわ! (2020年1月3日 10時) (レス) id: 979c554592 (このIDを非表示/違反報告)
きんとき(プロフ) - チョコラタさん» ありがとうございます。励みになります、頑張ります! (2020年1月3日 10時) (レス) id: 979c554592 (このIDを非表示/違反報告)
くーちゃん(プロフ) - きんときさん» ほんとぉ!?嬉しい泣 私も、時間なくって絡みに行けなくてごめんよ汗 全然大丈夫やで!!!きんちゃんの小説ってどれも集中して読んじゃうもん!!すごく楽しませてもらってます!ゆっくり更新したんでかまんけんなー!ファイティン!!^^ (2020年1月3日 4時) (レス) id: f70e29d442 (このIDを非表示/違反報告)
チョコラタ - 更新頑張ってください! (2020年1月2日 21時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
きんとき(プロフ) - くーちゃんさん» 久しぶりぃい!!覚えちょるよおー忘れる訳ないやない〜 わしも読み専になっとって、中々自分の作品に手が付かなくて絡みに行けなかったっ汗 そう言って頂けて嬉しいよ。ちょっと設定もだいぶ変えたからちと不安やった。ありがとう、頑張るね! (2019年12月31日 22時) (レス) id: 979c554592 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きんとき | 作成日時:2018年7月13日 8時

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