幹部が国離れてもいいのかね？

第四話　黒の組織 ページ12

一度拠点に戻りショッピ君と対黒の組織作戦会議を行うことにした
なるべくトン氏に負担を掛けたくなかったので会議室ではなく私の部屋で話すことにした

「正直言って、組織と接触すべきか否か、難しいところだね」

ショ「そうっすね、万が一って言うのもありますし、一般人を巻き込むわけにはいかないですから」

暫くの間、部屋の中に沈黙が流れる
お互いに言葉を発するわけでもなく悩んでいる被害の出るリスクが無く
かつ、効率的で情報を入手出来る方法・・・

ショ「・・・Aさん」

「何？」

ショ「魔術で姿消したりとかって出来ます？」

「出来るけど、どうかしたの？」

ショ「俺、ゾムさんみたいには出来ないんすけど、それなりに気配は消せるんです、だからAさんの魔術で姿を消して、気配を消す・・・っていうんはダメっすかね」

ショッピ君からの思わぬ提案に目を見開く
確かにそれは名案だ、しかし問題はそれでどう情報を入手するか
ヘマをして二日後のパーティーで何らかのトラブルがあっても困る

「名案だしすぐにでも決行したいのはやまやまなんだけど、パーティーまではあと二日、リスクが大きいと思うんだ」

ショ「なるほど・・・」

「やはり、組織の件は保留、二日後のパーティーの準備と書類の整理、あとはロボロが情報掴んでくれることを願うしかないかな」

残念そうな顔をするショッピ君を宥め解散する
そしてもう一度書類を確認する、特に目ぼしい情報があるわけでもなく

「・・・一度城に戻るかな」

拠点内の最深部
そこにある扉は普通の人からすれば異様な雰囲気を纏っている
と、いうのもこの扉は城内のある場所、図書室の奥にある幹部以外立ち入り禁止の区域に繋がっているのだ
繋げたのは私なのだが、本当に魔術は便利で助かる
扉を通り抜けると見覚えのある古めかしい部屋に繋がる
ロボロの管理する監視カメラなど科学の発達した国ではあるのだが
建物や風景は中世ヨーロッパそのものである
まあそこが好きなのだが
この部屋は今通って来た扉の為の部屋でもう一つ扉を通ると真っ直ぐに階段が伸びている
その階段を上ると大きな本棚・・・は無く
普通の本棚が数個並ぶ部屋に出た
本棚が少ないのは此処が幹部のみ入れる場所であり重要度の高い資料や本が並んでいる
そこまで量は多くないため本棚が少ないのだ

「さて・・・エミさんに聞けばわかるかな」

部屋を出ると図書室・・・図書館の方が正しいかのような場所に繋がった

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