百七十九粒 ページ36
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「わ、ありがとう」
私は彼に体を任せて、よっこらせとバランスを取った。
やっぱりこの距離感は懐かしい。
「この川も懐かしいなぁ。
よくこうやって遊んでAが転んでたわ」
その彼の言葉に私はやっと思い出した。
やけに懐かしいと思っていたのはそれが原因だったのか。
「あ、そういえばさっきの続きだけど、リハが終わったから偶然ここに来たってことなの？」
私が倒れかけたから彼の言葉を遮ってしまっていた。
「あー、それはな、リハが終わってみんな帰ったんやけどAもおらへんしメンバーそれぞれ自由に過ごしてたんや。
何人かは買い物にも行っとるで」
なるほど、私は頷きながら彼の言葉の続きを聞く。
「そんで俺は懐かしいなぁって色んなとこ歩いとったんやけど、まさかAもいるとは思わんかったわ」
偶然というわけか。
私たちは帰りながら昔の話を沢山した。
お兄ちゃんは、私が転けたりして泣いてしまった話も沢山した。
でも、私は知っていた。
そんな時誰よりも心配してくれたのがお兄ちゃんで、心配しすぎて彼の方が泣いてしまったことを。
ほんと、昔から優しくって。
でも今は数え切れないほどの人を笑顔にできるかっこいい人になってしまった。
遠いなぁ、なんて。
「…A？」
そんな私の気持ちを読んだのか彼はこちらに大丈夫か？と聞いてきてくれた。
まぁ優しいことには変わりないんだけど。
そんな彼に私は甘えたくなってしまって。
「んー、お兄ちゃんも遠くなってしまったなぁって思っただけ」
と素直に言ってしまった。
だめだったかな。
私が彼の方を見ると彼は少し寂しそうな顔をした。
「…それは、Aの方やない？」
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更新が遅れて申し訳ないです…！
そしてあとこの小説では15話程度しか書けないことが判明してしまいました…！
う、うおおおお、お、終わらせっかんなぁぁぁ！！
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莉犬猫 - ななもり。さんだけｉdでてます (2022年6月18日 20時) (
レス) @page43 id: a2185c14b6 (このIDを非表示/違反報告)
めーたん - 王子様を選ぶ所で選べないキャラがいたのでそのストーリーをみたいです！ (2022年1月22日 9時) (レス) @page43 id: 0f93307700 (このIDを非表示/違反報告)
ツッツ〜 - なーくんのしかｌＤ出てきません… (2020年8月18日 2時) (レス) id: 98be095f42 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - あと、何か最後の誰を選ぶ？みたいな所で紫の王子以外のID出ていませんでしっ… (2020年7月17日 6時) (レス) id: a7dddc0f96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 完結おめでとうございます！ (2020年7月17日 6時) (レス) id: a7dddc0f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅうく | 作成日時：2020年4月19日 13時
