百七粒 ページ20
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…最近思うんですよ。
私ご飯作ってばっかじゃんって。
でもこれに文句はないんです。
むしろそれで皆さんがふくふくになって元気になればいいんですから。
もりさん、さとみさん、後お兄ちゃんもちょくちょく来るようになった。
うん、でもこれはこれでいいのです。
でも良くないのはね…
「もりさん、私やっぱり出来ないですって」
よろしくないのは彼が持ち出した'お仕事’のことだ。
「いや!だって私リスナーですよ??」
今はさとみさんともりさんが我が家の食卓を囲んでいる。
今日もただご飯を食べるだけだった。
ちなみに献立はハンバーグ。
食べたいって言っていたから。
話は逸れましたがこのお仕事というのは彼らの給仕係になるというものだった。
そう、彼らの。
すとろべりーぷりんすの。
給仕係に。
無理でしょう。
首をブンブンと振る私に彼らは至って平気そうにこう言った。
「え、でも夜のバイト減らすんでしょ?
困るんじゃない?次のアルバムとか積めるの?」
痛いところをビシバシとついてくる。
まぁ、その通り過ぎる。
学生の私は大体夜のバイトで今までの収入があったようなものだ。
それを減らすとなるとかなり推しごとへ支障が出てしまう。
でも、それとこれとは別問題すぎる…
「だって!皆さん嫌がるでしょう!リスナーのご飯って嫌でしょ!!」
特に私の推しくん!!!潔癖症でしょう!!
無理でしょう!!!!
「えー、平気だよー」
とかって荒ぶる私とは反しのんびりとずずっとお茶を飲むもりさん。
「ま、お前も働き口がなくて困ってるだろうし。
それに俺達もお前の常日頃無賃で働かせる訳にもいかないし」
それに続けてこれまたのんびりと言うさとみさん。
いや、いや、それは別に私はどうでもいいので…
もごもごとなかなかハッキリとしたことを言わない私に対してもりさんはハッキリとこう言った。
「よし!じゃあまずころちゃんだね!」
目が彼の本気を物語っているようで。
「え、あ、はい…」
私は静かに頷いた。
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ゆぅる - しゅうくさんは読者をキュンキュンさせる天才ですか?? (2021年12月6日 22時) (レス) @page11 id: b4dee99bf3 (このIDを非表示/違反報告)
しゅうく(プロフ) - ゆあもんさん» ゆあもんさん…!!神ではないですよ!?でも頑張りますね!ありがとうございます!! (2020年5月17日 11時) (レス) id: 547af1fa67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあもん - しゅうくさん神ですか?私毎回読ませていただいてます!もうねこの作品は神です!これからも応援するので頑張ってください! (2020年5月9日 12時) (レス) id: 9253ce94df (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - しゅうくさん» 全然です!!ご自分のペースで更新されてください!いつまでも待ってます! (2020年4月20日 14時) (レス) id: 3de2eab1b1 (このIDを非表示/違反報告)
あやの♪(プロフ) - しゅうくさん» 応援してます!(^^) (2020年4月19日 22時) (レス) id: 5ba2df906e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅうく | 作成日時:2020年3月17日 23時