私、拾ったからには面倒見ます【すとぷり】

五十二粒 ページ12

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この人本物？？





もりさんの一言は私にとって大きすぎるものだった。


桜田さんも冷や汗かいてる。
気がする。






「あら、知らなかったの？」





余裕そうなのはもりさんだけ。




それに、あははとしか答えられない私。






いや、まぁ、そりゃそれっぽいなとは思いましたけど ！！
最初こそは期待してたとこもあったし()





でも途中から変貌を遂げていったというか…

こんな優しい意地悪なお兄さんがさとみくんだなんて思わないじゃない。






そんな彼には絶対に言えない。
最初はもろ期待してたとか悔しいから言えない…




その間にももりさんは、わんちゃん拾ったんだね。よしよし〜とかって撫でてる。







もりさんが可愛いのは健在で良かった。
心にゆとりが出来た。







「お前顔緩みきってんぞ」







すると急に横槍が飛んできた。

おっと、緩んでたのは心だけじゃなかったみたい。






「…うるさいです」







辛辣そうに聞こえるこの返答が若干歯切れが悪いのは、桜田さんがさとみくんだってことが確定してしまったからだと思う。
さとみくんに悪態ついていいのか分からない。


…うん、さとみくんの声にしか聞こえないんだもん。






本人だから仕方ないんだけど。






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