6 side...REN ページ6
左手の中のシャープペンがピタリと止まる。
驚いて見上げた先の担任は、手の中のプリントの数を数えながらも、なんだか呆れたような半笑いを浮かべていた。
岸「松本は、お前が彼氏でもないのに手ぇ出してきたこと怒ってんだろ？そんならちゃんと彼氏にしてもらえばいーじゃん。
新しいクラスんなってみんな浮き足立ってるんだしさぁ。こんなとこで俺相手にグチグチ言ってるうちに、あっさり他のヤツに取られちゃうよ？」
廉「……………………そっちが聞いて来たんやん。」
口を尖らせながら、��Aに告白する自分″というものを想像してみる。
………
………
…………無いやろ。
俺が今更アイツに
「付き合って下さい」なんて…
どの面下げて言えんねん…
自分で言うのもなんやけど、今までどんだけ偉そうに上から目線で接して来たと思っとんねん…
無理無理。ぜぇぇっったい無理！
廉「…カラダから始まる恋…みたいんじゃあかんの？」
岸「バッッッカ！！！！ダメに決まってんだろ！！大体、実際そんな感じの状況に持って行こうとしたら死ぬほど嫌がられて泣かれて逃られたんじゃねーか！！」
ぐっさーーーーーーーーー
オブラートというものを知らない優太の真実の剣が、ワイシャツに包まれた薄べったい胸に突き刺さる。
岸「てかさ、お前らいっつも登下校一緒じゃん？昨日そんなことがあって、今朝はどうしたわけ？さすがに別々？」
廉「どーせ避けやがるやろなって思ったから、朝7時にアイツんちに突撃して、準備終わるの待って無理矢理連行して来たったわ。」
岸「ぅッえ″ーーーーー怖ぇぇーーー！！！
もう大好きじゃん！！！！絶対無視されたくねーんじゃん！！もうさっさとコクれよ！！
見てらんねーよ！！！大体なんでその顔で正面突破にビビってんだよ！！意味わかんねーよ！！！」
なぜか真っ赤になった優太は俺のにょろにょろした文字で作られた雑なくじを集めると、
「お疲れ！！手伝いありがとな！！
ま、せっかくまた松本と同じクラスになったんだし、せーぜー頑張れよな！！」
と、一気に捲し立て、そのまま教室を出て行ってしまった。
ぽつーんと1人残された、無駄に春めいた空気が満ちる教室。
なんだか拍子抜けしたような気分と共に見上げた窓の外の空は
俺の気分とはちょっと違う、抜けるような青やった。
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きのこ(プロフ) - renrennagachanさん» 爆笑頂きましたー！！ありがとうございま〜す！！最近になって「ラブシチュの続き希望」と言うお声を頂き、「あ、コレが好きな人いるんだ…」と気づいた作者です。嬉しい！これの続きの短編もありますので、もし気になったら覗いてみて下さい〜 (2020年10月7日 15時) (
レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
renrennagachan(プロフ) - はいダメぇぇぇー！のくだりがマジで永瀬廉すぎて頭抱えました爆笑サイコーです！！こっそり続き待ってた根っからのび太系女子なので今回とても嬉しかったです！！ジャイ廉ごちそうさまでした！！！ (2020年10月7日 0時) (レス) id: 91d0c85321 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - ちいさん» ありがとうございます(^^)こちらのお話は私も気に入っていたので、楽しんでもらえて嬉しいです！！ (2020年5月26日 14時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
ちい - もう本当に本当におもしろくてキュンキュンして最高でした！これからも楽しいお話書き続けて下さい！待ってます！ (2020年5月26日 14時) (レス) id: 07dfb12e8b (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - とぅーしょーさん» もう全身のどこにも見当たらないキュンを無理やり絞り出しました…。楽しんでもらえたようで嬉しいですヽ(´▽｀)/ (2020年4月30日 15時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きのこ
| 作成日時：2020年4月17日 1時
