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紫耀くんの綺麗な顔が辛そうに歪む。
こんな人気のない場所に連れ込まれて
静かで
薄暗くて
目の前の男の子は、私に何か怒っていて
「何か酷いことをされるかも」
きっと普通なら、そう思う状況なんだろう。
身構えて、助けを呼ぶべき状況なんだろう。
けど、ニヤニヤしてた廉くんとは違って
私を見下ろした紫耀くんはなぜか、母親を探す迷子のような顔をしていた。
そーっと近寄り、紫耀くんの硬い胸に抱きつく。
紫「…なんでそっちから来んねん。」
『だってなんか、泣いちゃいそうだったから。』
紫「そっちは泣いてたやん。
廉なんかに、泣かされとったやん…。」
『じゃ、一緒だ。』
紫「俺はまだ泣いてへん。」
『やっぱり泣きそうだったんじゃん。』
紫「……。」
『でもいいよね。
理由は、色々あるかもしれないけど。
泣きたい時に1人じゃないって、それだけで幸せだよね。』
頭の上から「ふっ」と短く息を吐く音が聞こえて来たかと思ったら、
それまで戸惑うように宙に浮いていた紫耀くんの腕が
力強く、私の背に回された。
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きのこ(プロフ) - りなさん» そ!こ!? (2020年2月5日 21時) (レス) id: 0b6ff0fe38 (このIDを非表示/違反報告)
りな - イケメンのオタクなれんれん最高っす、、、 (2020年2月5日 19時) (レス) id: a5dc901322 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ(プロフ) - LABIさん» 中身濃かった!?よかったー、嬉しいです!お忙しい中ありがとーございました!れんれんうるさいからアップして来たよ!!本来のきのこのテイストを思い出せるギャグ風味。お試しあれ。 (2019年11月15日 23時) (レス) id: d1bec498c0 (このIDを非表示/違反報告)
LABI(プロフ) - 1番の万歳はれんれんの軽い感触のちゅっでした!(おまけ最高) (2019年11月15日 22時) (レス) id: 3649cec9a9 (このIDを非表示/違反報告)
LABI(プロフ) - きのこさん完結おつかれんれんでした!!いやー楽しかったw中身濃いwwクローゼット万歳。舌万歳。ありがとうございます胸いっぱいです〜!旬も終わりかけとか言わないで!!w次はれーん!待ちに待ったれーーん!れーんれーんれーん (2019年11月15日 22時) (レス) id: 3649cec9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きのこ | 作成日時:2019年11月6日 17時