心の中に (ページ27)

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辰哉side

Aが救急車で運ばれてから、

ここまで頑張ってくれた真都と蓮を

亮平が落ち着かせてくれて。

翔太が帰ってきて、Aのこと言えば

翔太はすぐに病院に向かった。

大介と照は亮平からの連絡を見て帰って来て。

まじで俺ら４人なにしてんだろ。

Aが一番過ごしやすい環境にしたい思いが

ぶつかった結果、もっと苦しめちゃったじゃん。

きっとAの腕の傷は残るんだろうな。

全部、俺のせいだよね。

康二
「辰にぃ、いつもありがとうな
　まあ喧嘩は良くなかったかもしれんけどな？笑」

辰哉
「…へ？」

康二の口から出てきた言葉は意外だった。

康二
「思ったんよ。
　いつもAが大変なときに動いてくれてる
　辰にぃとかがおらんと何もできへんなって。
　今日は兄ちゃんたちにも
　悪いところはあったんやろうけど、
　何も出来へんかった俺たちも俺たちやなって。」

辰哉
「３人でAに声かけ続けてくれてて、
　過呼吸も収まるように頑張ってくれて。
　何も出来なくなんて無かったじゃん。」

康二
「でも、これまでもそういう場面があったはずやん？
　こうでもならんと対応出来ないのは違うと思うねん。
　やから、これからはAのことを
　兄ちゃん達に頼りっぱなしにせんで、
　みんなで支え合っていきたい。」

辰哉
「…ありがとう。」

康二
「だから、家族でどんな情報も共有したい。
　真都もそろそろ高校卒業やし。」

辰哉
「そうだね、みんなで協力してやってこう。」

康二
「今日の傷は縫ってもらって、塗り薬もらった。
　多分跡は残っちゃうと思うって。」

辰哉
「…まぁ、そう、だよな、」

康二
「でも辰にぃ自分のこと責めんとってな？
　Aもあんまり気にされるとさ、
　いろんなこと考えてまうやろし、な？」

辰哉
「そうだよね、うん、、」

康二
「兄ちゃんたちAのこと思ってぶつかったんやろし
　あんまり強くは言えへんしな、早く仲直りしぃや？」

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