【ゴールデンカムイ】旅路の果てに見たもの弐 (ページ37)

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団子ページ37

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アシㇼパ「百合根を潰したらそこに水を加え、袋で濾すと澱粉がたまる。」

アシㇼパ「アイヌのオオウバユリの最大の利用法はこの澱粉で団子を作ることだ。」

杉元「なるほど!!団子を作ろうとしてたのか!!」

アシㇼパ「濾した澱粉はさらに分けられる。」

アシㇼパ「一番細かいのは胃腸の薬用であまり食べない貴重なもの。」

杉元「イナンクルさんも持ってたね。」

杉元さんは私の方を見るとニコッと笑った
オオウバユリの一番粉は胃腸の薬になるから貴重でなかなか食べることができない

私もこれだけは売らずに残している

アシㇼパ「二番目に細かいのが普段食べる団子になる。」

アシㇼパ「袋に残ったカスも発酵させ、丸めて火棚に吊るしておく。」

アシㇼパ「発酵させたウバユリの円盤(オントゥレㇷ゚アカㇺ)と言って冬場の貴重な保存食になるからだ。」

杉元「このカスで作った団子は美味しいの?」

杉元「カチカチだけど...」

アシㇼパ「水で戻して食べる。」

アシㇼパ「あんまり美味しくないからお粥に入れて食べる。」

アシㇼパ「ちなみにイナンクルが大嫌いな食べ物だ!!」

杉元「イナンクルさんにも苦手な食べ物があったんだね。」

『...』

オントゥレㇷ゚アカㇺは美味しくないです...
お粥に入れても美味しくないです...

アシㇼパ「でも今日は大事なお客さんだから一番粉を振る舞うそうだ。」

アシㇼパ「まずヨブスマソウの茎の中に澱粉汁を流し込み、それを表面が焦げるまで火に当てる。」

『中の澱粉を蒸し焼きにした筒焼き(クトゥマ)というお団子ですよ。』

牛山「〝くずきり〟みたいだな。」

クズキリ...?

杉元「いただきます!!」

皆はクトゥマを口に運ぶ

アシㇼパ「ヨブスマソウの香りがうつって甘くて美味しい。」

アシㇼパ「ヒンナヒンナ!!」

するとさらに料理が運ばれてくる

『こっちは二番粉をフキの葉で包んで焼いたものですよ。』

杉元「この赤いのはなに?」

アシㇼパ「サクラマスの筋子(チポㇿ)を潰したものだ。」

アシㇼパ「ほかにもヒグマとかの脂を付けて食べたりする。」

杉元「うんうん♪」

杉元「団子の甘さに筋子ダレのしょっぱさがあいまってとぉ～ってもヒンナ!!」

すると杉元さんがゴソゴソとある物(・)を取り出した

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