【ゴールデンカムイ】旅路の果てに見たもの壱 (ページ9)

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手負いの軍人さんページ9

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『えっと、まずは...』

私は乾燥させたヨモギの葉とウドの茎を用意した

『ヨモギの葉は止血の他に痛み止めにもなります。』

『ウドの茎は煎じた汁で患部を洗えば化膿止めになります。』

私は軍人さんに薬草の説明を簡単にしてから
フチに乾燥したヨモギの葉とウドの茎を渡し、お湯で戻してもらう

その間に鎮痛剤が効いてくれると良いけれど...
フチが用意してくれるまで私は軍人さんの骨折した足の手当てをする

マカナックル「頑張れ!!俺の友人にも第七師団で日露戦争に行ったアイヌが何人かいる。」

マカナックル「お前たちの強さは聞いている、きっと良くなる。」

マカナックルニㇱパは軍人さんを励ます
そんな私たちに軍人さんは少し驚いていた

アシㇼパ「まだ鹿肉もたくさんあるし、食事にしよう。」

アシㇼパは食事の準備を始める

程なくして

フチがお湯で戻したヨモギの葉と
ウドの茎を煎じた汁を持ってきてくれた

鎮痛剤が効いてきたのか
軍人さんの顔つきが少し和らいだので、私は軍人さんの患部をウドの出汁で綺麗に洗い、ヨモギの葉を揉んで患部に塗り、包帯を巻いた

『これで終わりです。』

『足の骨折の方も勝手ながら手当てをさせていただきました。』

『暫くは安静にしていて下さい。』

軍人「ありがとう...」

痛みで全く眠れなかったのだろう
軍人さんはありがとうと私に言うと目を閉じて眠ってしまった

マカナックル「流石だな、イナンクル。」

『いいえ、少し知識がある程度なので適切なものではありませんよ。』

私は軍人さんを起こさないようにチセを出てアシㇼパの元へ向かう

『アシㇼパ、軍人さんの手当が終わりました。』

アシㇼパ「ありがとう、イナンクル。」

最近アシㇼパは笑顔なときが多くなった
杉元さんと出会ってからアシㇼパは本当に変わった

前よりもよく笑うようになったし
少し明るくなった気がする

杉元さんが一緒なら...
絶対にウイルクやレタㇻがいなくなる前のアシリパに...

アシㇼパ「そうだイナンクル。」

『はい。』

アシㇼパ「杉元と白石が話したがっていたぞ?」

『杉元さんと...シライシ...?』

さっきチセの中にいた人かな...

アシㇼパ「シライシはシライシだ!!」

アシㇼパ「行くぞ!!」

私はアシㇼパに手を引かれ
杉元さんとシライシさんの元へ向かう

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