変な入れ墨 ページ14
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白石さんは杉元さんの持っている入れ墨を見ながら、その入れ墨を彫られた囚人について話してくれた
白石「蕎麦屋で暴れたって男...」
白石「あれはたぶん�猊塲圓竜躬貝瓩澄�」
白石「二瓶もヤバかったがアイツもヤバい...」
白石「10年間無敗の柔道家だったらしいが...」
白石「師匠の不細工なカミさんに欲 情して寝取っちまったんだと。」
白石「激怒した師匠が門下生10人を使って制裁を加えようとしたが誰も歯が立たず...」
白石「師匠をその場で殺してしまう...」
白石「門下生全員も手足を折られる重症で、中には頭蓋骨を握りつぶされ一生寝たきりの奴もいるんだと。」
その不敗の牛山さんという人
なんて恐ろしい人なのでしょう...
白石「できれば会いたくない奴は他にもいる。」
白石「面識はないが33人殺した津山という男が...」
谷垣「そいつは我々が殺した。」
白石「えッ?」
杉元「!!」
谷垣「津山を捕まえるのに我々は3人犠牲にした。」
谷垣「最後は鶴見中尉が奴を仕留めたが...」
白石「って事は変態中尉が着ていた皮が津山か...」
やっぱりその入れ墨は人間の皮...
皮を剥いで着ていたり持っているという事は
その入れ墨を彫られた囚人はもう...
白石「鶴見って奴もかなりのくせ者だなぁ...」
白石「旭川の第七師団本隊を乗っ取るとか言ってたらしいが...」
白石「それでどうするんだ?」
白石「東京に攻め込んでクーデターでも起こすつもりか?」
白石「普通金塊がそんなにたんまりあるんならよぉ」
白石「お仲間と山分けして遊んで暮らそうって発想にはならんかねぇ...」
白石「なんだって第七師団を乗っ取ろうなんて物騒なことを...」
白石「何があった?」
杉元「旅順攻囲戦だろう...」
旅順攻囲戦...?
谷垣「勝利はしたが...」
谷垣「旅順攻囲戦に投入された第七師団1万の将兵は、二〇三高地を陥落させたころまでには半分以下になっていた。」
谷垣「この作戦の参謀長でもあった元第七師団長花沢幸次郎中将は、手柄を立てようと正面突破に固執し多数の将兵を戦死させたとまで比喩され...」
谷垣「帰国後自責の念から割腹して亡くなった。」
谷垣「政府部内では花沢中将が自刃したのは部下たちの落ち度とし...」
谷垣「勲章や報奨金はおろか、陸軍の中での我々第七師団は格下げ扱いされ冷遇された。」
冷遇...
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作者名：檜枝 | 作成日時：2020年3月9日 22時
