狗巻棘の犬

犬２６匹 ページ27

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『こんな時期になんですかねぇ』

『誰か亡くなっちゃったんですかね?いや、でも…』



私と棘くんは急遽新幹線で本家に向かってる



こんな時期に本家の会集って

なんだろうとずっと考えていた






『……ッハ！解雇！？』

「！？」



思いついた解雇の2文字に私はビビり散らかした



思わず大きな声を上げてしまったので、

隣の棘くんは目をパチクリとさせ驚いて固まった



「…すじこ」

『しゅみまへん…』




ムニーと頬を引っ張られながらペコペコと謝った




それでも内心本家での会集の内容が気が気でない私は

そわそわとしていた



「…」


『？』





ジィーと口元のチャックを下げて



【大丈夫】



口パクでそう言った気がした





『へへっ、うん、そうだよね』

「しゃけ」



別に呪言を使った訳でもないのに、


なぜかその口パクは私を安心させてくれた








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