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「なんか今欲しいものねぇ？」
『え？
ないよ？
髪止めココがくれたし、喉も乾いてないし、お腹も空いてない』
なんとも無欲な選択肢に、そうでなくて。と言えば首を傾げて俺を見上げる。
かわいい。
「服とか、鞄とか、靴とかアクセサリーとか」
月でもいいけど。と言う言葉はさすがに飲み込んだ。
浮かれてるなんて恥ずくて知られたくない。
『なんか前もそれ聞かれた』
クスクスと笑うAは、ないよ。とそのままの笑顔で言う。
かわいい。
そんなAを見ていると、少し離れたところからAを呼ぶ声がして2人で顔をそちらに向ける。
向こうから手を振りながら歩いてくる女。
「ダチか？」
『うん！
カナ〜！！』
Aも繋いでいない方の手を大きく振り回す。
「やっぱAだった！」
カナと呼ばれた女は、Aにそう笑いかけて俺を見上げる。
「あ、いつもAを迎えに来てる��黒髪の彼��！」
「九井一だ」
「知ってる��ココ��でしょ？
いつもAから話し聞いて『わーーわーーーわー！！！』
友人の言葉を遮るように叫ぶAだが、少し遅い。
聞こえた。
「俺の話してんの？」
「そりゃもー
この子のモチベーションというか、その日の元気はアンタにかかってると言っても過言じゃないんだから」
『もうほんとやめて…』
ふふん。と得意気に話す友人とは違って、赤い顔で俯くAはその顔を見えないように俺の腕に額をつけた。
「でもその様子から行くとうまくいったんだね」
Aの髪をカーテンのようにめくって顔を覗き込んだ友人は、コクリと小さく頷いたAに、ニシシと笑う。
「冬休み明けたら学校中大パニックになるだろね」
「大パニック？」
思わず聞き返した俺に、友人はキョトンとした顔をした。
「あれ？知ってて付き合ったんじゃなかったの？
Aは大学じゃ知らない人はいないくらい人気なんだから」
『へぇ〜』
顔を上げて、まるで他人事のような返事をするAに、お前の事だぞ。と言っておく。
「他校にも知ってる人がいるっぽいからそれかと思ってたけど
知らずに付き合ったんだ」
そかそか。と笑う友人は、どこか安心したような、嬉しそうな顔をした。
「俺がAの名声目当てでアプローチしたと？」
「ちょっと思ってた
けど違うようで安心したわ」
もしそうならここで殴ってた。と言う彼女は、学校ではAの保護者役のようだ。
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玉兎(プロフ) - えりちゃんさん» 初めまして！コメントありがとうございます☺️ なんと2回目！楽しんでもらえて嬉しい限りです！！ これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします！✨✨ (6月15日 11時) (
レス) id: 51ccdf4ac7 (このIDを非表示/違反報告)
えりちゃん - はじめまして☺️実は読ませてもらうの2回目なんですが､きゅんきゅんが止まりません！毎日の楽しみになっています💕 (6月15日 2時) (レス) @page7 id: 84c92b84c7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 香恋さん» コメントありがとうございます！ はじめまして☺️ 中毒症状出ましたか〜夜更かしまで😂😂 嬉しいコメント励みになります✨ありがとうございます🥰 頑張ります！！💪 (2023年1月29日 20時) (レス) id: 5cb8755336 (このIDを非表示/違反報告)
香恋 - はじめまして！一昨日この作品を見つけて、テンポも良いし面白すぎて読むのが止まりませんでした！読む手が止まらなくて中毒症状出ました笑。面白い展開と文才の凄さに夜通し読んでしまいました！更新楽しみにお待ちしてます😭 (2023年1月29日 13時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！！✨ 嬉しいお言葉感謝感激です！！🥳 地道に下書き進めてますので少しお待ちください！よろしくお願いします☺️ (2023年1月24日 22時) (レス) id: 5cb8755336 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2022年10月28日 18時
