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にじゅうろくわ ページ31

「では、失礼します。」

扉の中からデュースくんの声が聞こえてきてハッとする
腕の中のグリムも疲れて寝ているのでつい私も少しだけ…と壁に身を預けてしゃがんだまま寝ていた。
グリムを起こさないようにゆっくりと立ち上がると扉から出てきた2人に驚かれた

「A、お前まだ居たのかよ‼」
「眠かったなら先に寮に戻ってくれたら良かったんだぞ⁉」
『しー、グリム起きちゃうから』

腕の中でツナ缶…と寝言を言っているグリムを見せると微妙な顔をしていた。エースくんに至っては舌打ちまでかましていたほどだ
グリムの事どれだけ嫌いなんだ

「Aはさ、この毛玉に甘すぎんじゃねーの」
『甘やかしてるつもりはないんだけどな…』
「いや、十分甘やかしてるだろう」

ゆっくりと話しながら鏡舎へ向かう
私の寮はここにからは繋がっておらず歩いて向かわなければならないのでここでまた明日というと2人は、は?という顔になっている

「いや、Aの寮まで送るに決まってるだろう?」
『え、いいよ暗いし!寮長の人心配するよ⁉』
「学園長が言っといてくれてるでしょ、ほら早く行こ」

背中を押されて鏡舎から遠ざかっていく
本当に良いんだろうかと2人に聞くとシツコイとデコピンされた。解せぬ

「お前が嫌って言っても俺たちはしないといけないんだよ」
「学園長から言われたからな」
『え、さっき話してた内容?』
「あぁ、こんな夜遅くにAくんを連れ回してどういう事ですかって」
「学園長ってAには特別甘いよな〜、A、学園長になんかされたらオレに言えよ」

あの学園長に至ってなにかしてくるはずないけど、とりあえず『ありがとう』と返しておく
私の寮の前に到着し、お礼とおやすみを伝える

『ここまでありがとね、…あ、それと明日から改めてよろしく』
「改めてそういうの、ハズいからやめない?」
「フッ、そうだな。いやでも毎日顔を合わせるだろう」

私の挨拶に呆れたように笑う2人
いまだデュースくんとエースくんの中は最悪だけど最後は2人仲良く寮へ帰っていった

『なんだかんだ言って良いコンビだよね…』

独り言を呟いて少し錆びた門を開けて寮の中に入る
相変わらずホコリ臭いベッドにグリムを置いてお風呂へ向かう

ボロボロで汚く壊れていたが学園長に本気で頼んだら仕方ないですねぇと新築みたいに綺麗に直してくれた。魔法ってすごい。
暖かいお湯を浴びながら明日のことを考えるとキリがなくなってきたから私はお風呂から出た

にじゅうななわ→←にじゅうごわ



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夢羽(プロフ) - 初めまして。素敵な作品をありがとうございます!定期的に読み返してはエースくんにときめいています… ご多忙だとは思いますが、更新されるのを楽しみにしてます。 (2020年4月27日 0時) (レス) id: a29a4246c6 (このIDを非表示/違反報告)
- 特別生とは…?特待生とはまた違うのでしょうか。聞いたことの無い響きですが… (2020年4月19日 21時) (レス) id: b7946a7302 (このIDを非表示/違反報告)
あんのーう芋(プロフ) - はじめまして、好きです(唐突の告白) この小説でエースくんのかわいさに目覚めました…ありがとうございます… これからも楽しみにしてます! (2020年4月3日 1時) (レス) id: d10e65dca4 (このIDを非表示/違反報告)
うめもち - めっちゃくちゃ好きです!!すごいキュンキュンして最高すぎます!wこれからも頑張ってください!! (2020年3月29日 13時) (レス) id: a90799e521 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 更新楽しみにしています。 (2020年3月28日 19時) (レス) id: 1a14a16763 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木村 | 作成日時:2020年3月19日 11時

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