欲しがりません、帰るまで 【ツイステッドワンダーランド】

マジカメのはなし。 ページ26

ようやくこの学園にも慣れて来て、学園長からも連絡手段が必要という事で携帯を貰った。
特別変わったところもない普通のスマホと変わりないので操作はお手の物だ

とりあえず連絡用のアプリを入れて他に入れるもの…と考えてみたが特に思い浮かばない。
う〜ん、と中庭で悩んでいると見知った顔が歩いて来た。遠くからでも分かる長身の双子

「あれ?小エビちゃんだ、何してんの〜?」
「この時期の中庭は寒いでしょう、上着を着てください」
『先輩方、こんにちは』

ジェイド先輩に断る隙もなく上着を掛けられ、向かいにお行儀よく座るジェイド先輩と違い私の隣にギュウギュウ詰めてくるフロイド先輩

何をしているのか気になっていた2人だが私の手元にある携帯をみて連絡先をすぐに交換した
貰ってすぐに友達が2人も増えた。へへへ

｢それで…Aさんは何悩んでたんですか?｣
『実は…携帯貰ったのは良いんですけど…オススメのアプリとかってありますかね』
「ん〜、オレたちも別に頻繁に使ってる訳じゃないしね〜」

3人でう〜んと悩んでいるとフロイド先輩が あ、と声を上げた

「マジカメ?ってやついれてみたら〜?｣
『マジカメってケイト先輩がよくやってるやつですよね…』
｢物は試しですし入れてみれば良いじゃないですか｣

アプリストアからツイスタを探し出してインストールしてアプリを開くと最初に自分のプロフィールなどを打ち込む、それが終わると次の手順へ…と分かりやすく終わらせていく
漸く終わりが見えてきたところで何か写真を投稿しないとアカウントの登録が完了しないらしい

『写真って…私のフォルダ、グリムしか居ないですよ…』
｢なら今撮っちゃえば良いじゃ〜ん｣

ほらスマホ貸してとフロイド先輩にスマホを奪われると長い手で3人並んだ写真を撮り始めた

なかなかカメラに入り切らないので3人がピッタリギュウギュウで並んでいるのは少し面白い
にこにこ笑顔のフロイド先輩と何時も通りのすまし顔がカッコいいジェイド先輩に挟まれた私


『顔面偏差値の暴力だ…これ、私炎上とかしませんよね…』
｢なんの為に鍵アカウントにしたと思ってるんですか、ほら投稿してください｣
｢この写真の小エビちゃん可愛いから後で送ってねぇ〜｣


ジェイド先輩の言う通り学園以外の人に見られないよう鍵アカにして更新する事にした
学園の人も意外とツイスタをやっている人が多くフォローして行ったらすぐに返してくれた。優しい…

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