キミとキス。 (ページ6)

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ストイック。ページ6

「なんか、…最近変じゃない？」

「そう？変じゃないよ？」

ん？って首を傾けてこちらを見てくる。

やめてよ、そんな可愛い顔でこっち見るの。

じーっと見つめた後、

「シャワー借りていい？」

「え？あ、うん。」

「ありがと。」

そう一言、口にして

裕太はバスルームへと向かった。

シャワー浴びるの？

ん？泊まるのかな？

明日仕事は？

頭の中は？だらけで。

裕太の行動には読めないところが多々ある。

「あーさっぱり。」

タオルで頭を拭きながら

上半身裸で出てきた。

「……痩せた？」

もともと、細いんだけど、

引き締まってるというか。

しっかりしてて。

「ふふっ、そ。
ダイエット中なの。」

「太ってないのに？」

「鍛えてる。」

「そうなんだ…。」

なんの為に？

え？これ以上に鍛えるの？

「くすぐったいんですけど。」

思わず、厚い胸板を触ってしまった。

「あっ、ごめ、…///」

綺麗な体だなといつ見ても思う。

「もうちょっと筋肉付けて
お腹割れてほしいんだけどね。」

そう言ってお腹を触って

ここを、こうとかなんとか言ってて。

相変わらずストイック。

「今も十分いい体してるよ？」

「……いい体ってなんか、やらしいね。」

んははっ、て笑ってる。

なんか、私変態みたいじゃない？

なんか急に恥ずかしくなってきた。

「甘やかさないでね。
もっと体鍛えないといけないから。」

「…もっと？」

「そ、もっと。
期待してて。もっといい体にするから。」

うちに置いてたスウェットを着て

歯磨きして寝よって誘導され

気が付けばベッドの中。

「明日仕事は？」

「仕事あるよ。Aは？」

「明日は会社に行くよ。」

「そっか。じゃぁ、一緒に早起きだね。」

「ふふっ、そうだね。」

優しい声が頭の上から落っこちて

眠気を誘う。

あぁ、人肌ってなんでこんなにも

温かくて気持ちいいんだろう。

ぎゅっと抱きしめられて

裕太の胸の鼓動が規則的に聞こえて。

「…A？」

名前を呼ばれたような、

裕太の声が遠くで聞こえた気がした。