君と描く物語１１

＃５０１ ページ1

梅side

アオイ｢…A、大丈夫かな……｣

Aが海の家に運ばれて一時間弱

心配だけど 全員で押し寄せるのも海の家のオーナーに迷惑だし、顔を見に行きたいのを我慢して浜辺で待機してるけど…

炭治郎｢心配しなくても大丈夫だよ…宇髄先生が傍についててくれてるって言ってたし…｣

梅｢それが余計に心配なのよ……｣ﾎﾞｿｯ

カナヲ｢なんか…一年の時のオリエンテーションみたいだね…｣

善逸｢あー…確かに｣

アオイ｢…？一昨年のオリエンテーションで何かあったの？｣

善逸｢実は、あの時もAちゃん体調悪くして途中で倒れちゃったんだ。あの時は高熱出て…

俺と伊之助で近くのチェックポイントに居た宇髄先生に知らせに走って、合流した後 宇髄先生に引き渡してって事があってさ

いやー、あの時もびっくりしたなー｣

伊之助｢そういやぁ、あん時も今回も 宇髄の野郎 毎回一番にすっ飛んできやがったなー

今回なんて近くにレスキュー居たのに、それも構わず海飛び込んで助けたんだろ？やる奴だぜ｣

梅｢…｣

カナヲ｢…｣

アオイ｢…｣

何も知らないから不思議に思うかもしれないけど、事情を知る私達にとっては オリエンテーションの時の宇髄先生の行動は納得のいくものだった…

でも今回は……


＿梅｢A！｣

＿善逸｢Aちゃん！｣


海に落ちたAを一目散に助けに行ったのは

＿天元｢A！大丈夫か！？おい、A！｣ﾊﾞｻｧｯ！


宇髄先生だった…

宇髄先生は誰よりも早くAの違和感に気付き、Aが海に落ちた瞬間に助けに入った

まるで…ずっと見ていたかのように


助けに回った救助のボートにAを担ぎ乗せ、浜まで着くと レスキュー隊には任せず自らAを抱き上げて海の家まで運んだ

そう…本当にオリエンテーションの時と同じ
他の誰にも触らせないって感じだったわ

アオイ｢……あ！見て、宇髄先生が出て来た！｣

カナヲ｢…！｣ﾊﾞｯ

見ると、海の家の入口から こっちに向かって宇髄先生が歩いてくる

アオイ｢先生！Aは…っ｣

天元｢…問題ねぇ、さっき目ぇ覚ましたよ……｣

カナヲ｢よかった…っ…あの、今 顔見に行っても…｣

天元｢あー…いや、意識は戻ったけど まだ本調子じゃねぇから暫くはそっとして置いた方がいいかもな…｣

煮え切らない返事…

Aの様子が不安定なら、傍に居たまま一人にはしないはず

Aの様態は安定してるけど、今はAを一人にした方がいいって事…か……

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