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-廊下(2Fピロティ)-
ボケーっと歩いていると、曲がり角が目に入る。
あそこで、バッタリ大吾に会う気がする
ハッとし、窓ガラスを探して髪型を整える。
歩き出し、曲がり角に差し掛かる。
A「･･････」
曲がり角を曲がると、大吾がいる。
隣に女の子、親密そうに話している。
あたしと目が合い、不敵に笑う彼。
呆然とするあたしを挑戦的な目で見て、女の子と近づく。
ロシアの恋愛小説家、エゴールは言った。
『恋とは精神病である。その道が順調であれば快楽に、険しければ苦しみに、心は支配されていく。恋とは、心のエラーである』
悲しげにその様子を見ている。
「おいっ！おいっ！！」
ハッとして振り返ると、顧問の藤原先生がいる。
さらに振り返ると、彼のいた場所には誰もいない。
A「･･････何ですか？」
丈一郎「何ですかじゃねぇよ。お前がぼーっと突っ立って何か見てると思ったら何もねーじゃねぇか。お前まさか、見えちゃいけないものでも見えるんか？」
A「何でもないです」
丈一郎「こないだ話した新作、進んでんのか？」
A「･･････」
丈一郎「まぁ、焦らずやればええから」
そう残し去っていく藤原先生。
A「･･････」
少し離れたところを歩いている有薫があたしのことを見てるなんて気づきもしなかった。
有薫「･･････？」
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作者名：Cornet | 作成日時：2021年11月6日 1時
