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世界で一番大好きなその声で返された返事に、広臣は言葉に出来ないほどの ただ泣きたくなるような感覚を覚えるほどの嬉しさを胸に感じて。
Aの頬に手を伸ばすと、ゆっくり優しく彼女の顔を両手で包み込み
その愛らしい唇に、自分のそれを重ねた。
「んっ…」
鼻から漏れる声も、その柔らかな感触も 何もかもが愛おしい。
Aの両手はいつの間にか中腰になった 広臣の腰骨の辺りを掴んでいて、舌を入れることも無く ただ触れるだけのキスを数秒間だけ堪能する。
──チュッ
数秒後、２つが離れる時に小さくなった音に目を開くと すぐ目の前に真っ赤になったAの顔。
それを見て広臣はニヤリと口角を上げ、
広臣「照れすぎ」
「だ、だってぇ…！」
足をバタつかせ両頬を手で覆うAに、いきなりやるにしては少しやり過ぎたかなと思いつつも 笑顔を隠すこともせず、彼女の頭をくしゃりと撫でた。
すると、Aはその手をガシリと掴んできて。
「あ、あの…！」
広臣「ん？」
「…もう いっかい、して欲しい…」
広臣「……」
まさかのキスのおねだりに表情を固まらせる広臣。
対するAは、自分の行動に更に顔を赤くさせ 目を泳がせていた。
広臣「…名前で呼んだら、してやるよ」
「へ、え？」
広臣「俺の事下の名前で呼んで もっかい可愛くおねだり出来たらしてあげる」
「っ、」
Aが座るピアノ椅子の 余ったところに自身も腰を掛けて、彼女と視線を合わせて ちょっとだけ悪戯っぽく笑う。
本当はそんな余裕これっぽっちもないのだが、どうせならもう一度、おねだりする姿を見てみたい。
「ひ、ひろ おみ…もう一回、キスして？」
広臣「もっかい、名前呼んでみ？」
「広臣、…んっ！」
Aの後頭部に手を回し、先ほどよりも少しだけ力強く引き寄せてキスをした。
しかしそれもまた直ぐに離して、後頭部に回した手はそのままに目を開く。
広臣「──もう、離せねぇぞ」
「うん、」
広臣「一生俺と生きてく、覚悟はあるな？」
「あるよ。
…もう、あなた無しじゃ生きていけない」
お互いのおでこがくっつく程の至近距離で見つめ合い、最大限の愛を囁き合う。
そして再び、
2人は 消えることのない愛情を確かめ合うように 唇を重ね合ったのだ──…
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だまちん(プロフ) - 君さがと出会ってから1年以上経ち、今でも読み返しにきてしまいます。こんなにステキな作品と出会えて幸せです。これからもいつでも戻って来れるようこの場所を残し続けてほしいです。これからもまた読み返しにきたいと思います。 (2020年5月30日 5時) (
レス) id: 8a5088eca9 (このIDを非表示/違反報告)
みぃー姉(プロフ) - 今日やっと全部読み終わりました。色々考えさせてくれた作品です。ほんとに素敵な作品をありがとうございます。これからも何度も読みたくなる作品です。 (2019年11月12日 15時) (レス) id: 96c5207447 (このIDを非表示/違反報告)
ありゅ - 何度も読み返させて頂いています。酸素か水かの決断、結ばれなかった恋、その他にも素敵な場面がたくさんあります。大切にしたいものが増える度に誰かが傷つき、それでも全てを愛していく香椎ちゃんの人間性が素敵です。また是非戻ってきていただきたいです。 (2019年2月11日 18時) (レス) id: 21044cbbfc (このIDを非表示/違反報告)
shirey(プロフ) - 今日一日で全部読ませていただきました、、、もう言葉に表せないくらい胸がいっぱいになるステキな作品でこの作品に出会えて本当に良かったです。ありがとうございました（；＿；） (2018年12月28日 3時) (レス) id: eae9c1c1ca (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん 愛媛産 - 未だ、とまと野郎さんを変える人はいません。今後も現れるとは思いません。それほど好きで楽しみでっていう作品でした。ほんとに、よめてよかったなと思います！！執筆中は鬱陶しいことしてくる人もいたそうですが書き上げてくれたことに感謝しかありません！ (2018年12月18日 6時) (レス) id: 787ef1c30b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまと野郎
| 作成日時：2015年3月7日 2時
