君とめくる次のページ３(SK)

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なんかスッキリした気持ちでスマホを手に取ったら、着信が何件かと、メッセージの通知。
加藤さんからの着信がほとんどで、胸がぎゅうって痛くなる。

メッセージの通知はあかりとゆかりちゃんで、体調を気遣う内容だった。寝たら楽になったことを知らせて、お礼を言った。


加藤さんからの着信はどうしたらいいかわかんなかったから、そのまま。
明日は行けそうだからその時迷惑かけたこと謝ろう。


なんかめそめそする気持ちはなくなって、明日以降、ちゃんとただの後輩として接することができる気がした。

明日以降がんばる。


ちょっと明るい気持ちで玄関を開けようとしたら、スマホが震えた。
画面をちらりと見たら、加藤さんからだった。
明日以降はがんばろうとは思うけど、今日は無理。きっと泣いちゃうから。

気づかないふりをして、スマホを片手に持ったまま玄関を開けたら、誰かにぶつかった気配がした。


謝る気で慌てて玄関の外を見たら、加藤さんだった。



「……え？」
「どこ行くの？病院？連れてく？」
「いや……体温計買いに行こうかと思って……」


戸惑う私をよそに、加藤さんは手にしてたエコバッグをちょっと持ち上げた。


「やっぱり。Aんち、体温計ないだろうなと思ったから買ってきた。何か食った？」
「……それも……買いに行こうかと思って」
「あのねぇ、フラフラしながら外出して、治す気ある？」


加藤さんは眉をしかめて、私を部屋に押し込んで、ベッドに座らせた。
耳で測るタイプの体温計を出して、私にぽいっと渡すと、キッチンに歩いていった。

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