君にこの気持ち伝えたくて (ページ38)

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S)幽霊？ページ38

紫耀「…え？その話…

どう言う事？」

決して冷静ではない。

竜の言葉が

全く信じられなかった俺は

パニックになっている頭で

なんとか言葉を絞り出す。

そして

先程まで自分とAがいた場所に

視線を向けたら

紫耀「…………な、んで？」

そこには、

買った物が置かれていただけで

Aの姿が何処を探しても

見当たら無かった。

先程まで一緒に喋っていた相手が

いきなり

第三者によって

寝たきりだと打ち明けられても

「そうなんだ」って

理解する方が難しくて…

じゃ、

今まで隣で話していたのは？

今まで会って話していたのは

何だったんだって話で…

幽霊？

そんなバカな話が

存在するはずないって

そもそも

俺に霊感なんて無くて…

だからか

竜の言葉を信じられずにいた。

竜「2年前…」

放心状態の俺に

喋りだしたのは竜で

竜「この夏祭り会場の近くで、

交通事故あったの知ってるか？」

紫耀「……なんとなく、覚えてる…

確か、俺たちと年齢が同じぐらいの

お、んなの子が……」

え？

紫耀「まさか…」

そんなはずないって

竜「その事故に…

巻き込まれたのは、Aだ」

紫耀「え…？」

ガクンっと膝から地面に落ちた俺に

竜は、「大丈夫か？」と肩を支えた。