君にこの気持ち伝えたくて (ページ32)

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夏祭りページ32

紫耀「A？」

声のした方を振り向くと

帽子を深く被り

鼻まで覆ったマスクを付けた

紫耀君が近づいて来た。

紫耀「本当にごめんっ」

そう言って謝る紫耀君。

肩が少し上下していて

走ってきてくれたのかな？

と思うと嬉しくなる。

結局、

紫耀君が来たのは

予定時刻より10分程遅かった。

A「大丈夫だよ！

ちゃんと居たでしょ？」

って

ニコっとしたら

紫耀「ん。ちゃんと居てくれた」

って帽子とマスクの隙間から

紫耀君の笑顔が見えた。

紫耀「じゃぁ、行く？

食べたい物あったら言って」

適当に

唐揚げや焼きそば

かき氷を買って

お金は全て紫耀君が払ってくれて

人の群から

少し離れた場所にきて

石の階段の所に腰を下ろした。

紫耀「少し休憩したら、射的やりに行く？」

そう言いながら

紫耀君は

マスクと帽子を外す。

周りに人がいないからだろう。

A「紫耀君がやりたいだけでしょ？」

紫耀「バレた？」

A「フフッ。いいよ、やろう！

あ、さっきね、くじ引きのお店でね

紫耀君、見つけたよ」

紫耀「あぁ、団扇とかグッズの？」

A「そうそう！

キメてる紫耀君がいたよ」

紫耀「恥ずかしいな…」

A「でも実物の方が全然カッコイイよ」

紫耀「照れるからやめろ」

そう言った紫耀君

本当に照れたみたいで

耳がほんのり赤くなってた。

紫耀君

本当に本当に楽しいよ！

一緒にいれる喜び、噛み締めた。