君にこの気持ち伝えたくて (ページ29)

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茹でタコページ29

A「そうなんだ…。」

紫耀「うん」

複雑な気持ちになる。

だって

あんなに綺麗な人が

紫耀君の周りには沢山いるんだよ？

改めて

芸能界との差を感じた。

それに比べて…

私は極々普通の

いや、

それ以下かもしれない女なんだと

思い知らされた。

A「共演者って事は、ドラマ？か何か？」

紫耀「うん。」

A「そっか…私、

何も知らなくて…」

紫耀「テレビとか映画もあまり見ない？」

A「うん。全く見ないかな」

紫耀「俺的には、見られてない方がいいけど」

A「紫耀君の演技する姿見たいな」

紫耀「恋愛ドラマだよ？」

A「それは、

あまり見たくないかも…」

ふふって笑った紫耀君。

A「何？」

紫耀「いや、何でもない」

なんていいながらも

紫耀君、

笑うの我慢してるから

A「なによ！！」

って

少し強めの口調で言ったら

紫耀「可愛いなぁーって思った」

なんて

とんでもないこと

言っちゃてくれるから

ボンッて

一瞬で茹でタコみたいになった私は

何も言えなくなった。

狡い。

紫耀君は狡い。

紫耀「ねぇ…A」

何も言わなくなった私に

紫耀君が声をかけてきて

A「ん？」

って小さい声で返事する私に

紫耀「今年の夏祭り、

一緒に行こっか！」

紫耀君、真っ直ぐ私を見て言った。