君にこの気持ち伝えたくて (ページ28)

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共演者ページ28

菜乃「な～んで～？

いいじゃない！」

しつこいほど粘る女性。

紫耀「…俺、

しつこい女性

苦手です。」

ハスキーで

特徴ある紫耀君の声は

いつも以上に低くて

いつもと違う

いや、こんな低い声を出す紫耀君は

初めてで

声だけで

怖いと感じさせた。

菜乃「わかった！わかったから！

お邪魔しちゃってごめんね？

紫耀、また来るね」

紫耀君の一喝が飛んでも

キャピキャピした声が

玄関から聴こえてくる。

紫耀「いや、来なくて大丈夫です」

菜乃「もしかして…照れてるの？」

紫耀「じゃ、お気をつけて」

菜乃「ち、ちょっと！！しょ、」

パタンッーーーガチャと

玄関の閉まる音と

鍵をしめた音が聞こえると

「A！？」って

いつもみたいな声色で呼ぶから

A「ここだよ」

そう言ってドアを開けた。

A「えっと…、

勝手にこっちの部屋入っちゃって

ごめんなさい！！」

勢いよく頭を下げると

紫耀「ビックリした、そっちの部屋に居たの？」

A「隠れた方がいいかと思って…」

紫耀「隠れる必要はないけど、

まぁ、あの様子だと

確実に面倒くさい事に

巻き込まれてたかもしれなかった事は否めないかも。」

紫耀「玄関で対処するつもりだったのに

家の中、強行突破されるとは

思わなかった。」

苦笑いする紫耀君に

私もつられて

苦笑いするしかなかった。

A「あの女性って？」

聞いていいのかもわからないけど

気になっちゃったから

尋ねると

「ドラマの共演者」

と教えてくれた。