あの日の事 ページ21
紫耀「ねぇ、A」
A「ん？」
水を口に含んだ紫耀君は
ゴクンッとそれを飲むと
紫耀「二年前の…あの日の事覚えてる？」
真っ直ぐ
私の目を見つめて言ってきた。
紫耀君の言う
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直ぐに分かったから
A「夏祭りの日の事？」
確認の意味で
そう言えば
コクンと頷いた紫耀君。
約二年前の
あまり思い出したくもない日
だったのに…
話を切り出されちゃったから
話すしかなくて
A「あの日がどうしたの？」
冷静に尋ねた。
紫耀「あの日…
俺を呼びだしたのは、Aだよね？
何で夏祭り、来なかった？」
A「………」
ドクン、ドクンと
胸の音が早さを増していく。
A「……ごめん。」
俯く私に
紫耀「いや、今更責めてる訳じゃないんだ。
ただ…、話があるって
そう言われたから、行ったのに
あの日、Aの携帯連絡しても
繋がらなかったし…
何の連絡もないまま
結局、それきりだったから…」
A「………。」
紫耀「だから、何で今頃になって
Aが俺に会いに来たのかも
正直わからなくて…」
紫耀君は
私がエントランスに居た時
本当に驚いたって言ってて
それと同時に
「何で？」
「何で今頃会いに来たんだ？」って
そのちょっと無神経な行動が
理解出来なかったと…
だからあんな態度になってしまったんだと
そう説明してくれた。
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作者名：まる | 作成日時：2019年7月13日 0時
