君にこの気持ち伝えたくて (ページ17)

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電話ページ17

紫耀「A、腹減ってない？」

まだ夕食を食べるには

少し早い時間

紫耀「俺、昼飯何も食ってなくて

もう、限界…」

そう言いながら

ベンチの背凭れに

背中をもたれかけた紫耀君。

特殊な職業に

就いているからこそ

その生活は不規則なのかな？

って思うと

健康的にも精神的にも

大丈夫かな？って心配になる。

A「どうする…？」

そう言ったら

prrrrr♪

突然

紫耀君の携帯が

この静かな公園に鳴り響いた。

紫耀君は

相手を確認すると

顔を顰(しか)めた。

A「出なくていいの？」

携帯と

にらめっこしている紫耀君は

紫耀「大丈夫」

そう言って

まだ鳴り続けている携帯を

ポケットに仕舞おうとするから

A「私、離れてるから

電話出ていいよ」

立ち上がろうとしたら

紫耀「いや、あまり出たくない相手…」

なんて

苦笑いをした紫耀君。

はぁ。と

溜め息をついた後

紫耀君は

私達の座るベンチから少し離れて

仕舞おうとしていた携帯を

耳に押し当てた。

あまり

好き嫌いのない紫耀君が

電話に出たくない、と

言わせてる相手が

どんな人物なのか

気にはなるけど

気にしてない風を装って

紫耀君がいる方とは別の方向に

視線を移して

紫耀君の電話が終わるのを待った。