君を守りたい【狗巻棘】 (ページ4)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:112,393 hit

００３ページ4

「あ、そうだ棘」

「こんぶ？」

「お、またツンデレちゃんからの秘密の差し入れか？」

とパンダに茶化される、もし悟が全部バラしてるの知ったら怒るんだろうなぁと思いながら肉まんを頬張る

「いや、差し入れってかこれ」

「Aの髪飾りか？これで何するんだ？」

「棘に特別任務でーす！明日Aにこれ返して来てね」

「いくら！？」

それは駄目だ、絶対に嫌われる、もしそれでもう一緒の仕事行かないとか言われたらしばらくは立ち直れない自信もある

「そろそろ二人の関係性も変えるべきだと思うんだよね」

「高菜…」

「違う違う、いい方向にだよ。Aの高校はどこか知ってる？」

と聞かれ頷く、最近教えてもらった、凄く嫌そうだったけど

「今日もご飯の誘い断らなかったし行けると思うんだよね」

「結局俺が居るから何処も入れなかったけどな」

いや、ご飯行くって言ったのは多分悟の誘いだったからであって俺からだったら確実に断られてる

素直じゃないと皆は言うけど、俺はAは超素直だと思う

強い人は好き、弱い奴は嫌い、これ以上にどう素直になるって言うんだ

「じゃあパンダも連れて行っていいよ、呪いが見れそうな子が居たらパンダ急いで隠れてね」

「お、おかか！高菜、こんぶ」

「大丈夫大丈夫～、別にA棘の事嫌ってるわけじゃないし」

まぁ、足手まといだとは思われてるみたいだけど、と付け加えられダメージを受ける

なんで俺はAより弱いのだろうか、Aを守りたいのに弱かったら守れない

会う度に強くなっていってるA、俺との差は縮まることを知らずただ開いていくばかり

小さいころはそうじゃなかった、Aはろくに術を使いこなせなくていつも俺の事を凄いかっこいいと褒めてくれてた

「棘はさ、いつもAに冷たくあしらわれるけど、Aの事大切？」

「しゃけ」

それは変わらない、Aはいつでも大切

「Aも同じなんじゃないかな、腐れ縁なんて言っても、家族だって縁切れるこのご時世に切りたくても切れない縁なんてないんだから」

…そうだといいけどね