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「…はぁ」

「ツナマヨ〜!」

「よろしく、Aさん!」

とため息を吐く彼女に言う

狗巻くんは先生からAちゃんの名前を聞いてから上機嫌だ

彼は何を考えてるかあまり分からなくてちょっとだけ怖い、でもAさんと居る時の狗巻くんを見るとただの普通の同級生でしかない

「ほんと最近よく一緒になるけど何、ストーカー?」

「おかか、明太子」

「余計なお世話だっての」

「高菜!」

「アホすぎる…」

どうしよう、何言ってるか分からなさ過ぎて僕最早空気だ

Aさんはパンダくんや禪院さんよりももう一段階、いや何段階か上のレベルで狗巻くんのことを理解してる気がする、まるで阿吽の呼吸だ

なんて言ったらAさん怒るんだろうなぁ

「まぁ、狗巻が居るからサボれていいや」

「しゃけ!」

と何故か得意げな狗巻くん、なんて言ったか分からないけど多分頼って貰えた事に喜んでる、と思う

「あ、いや、効率重視にしよう、狗巻は右回り、私は左回りね」

「おかか…」

「我儘言わないで、早く帰りたいの」

と言われた狗巻くんのテンションはわかりやすく落ちる、前にAさんが結構わかりやすいと言ってた時は何処が?と思ってたけど案外わかりやすいかもしれない

「じゃ、精々死なないでね〜」

と彼女は言い凄い速さで去って行く、不機嫌そうにも狗巻くんも右側に向かう

ひそひそと何か聞こえるなと思ってたら目の前で大軍を作る呪霊、弱い呪霊は群れるとは言っても

「いくら何でも多すぎ…」

と言ってると狗巻くんがだるそうに大軍に近づく

「狗巻くん!?そんなに近付いたら危な」

危ないよ、と言おうとするも遮られる

「爆ぜろ」

そう言えば大軍はボロボロと崩れ落ちて消えていく

これが呪言、こんなに完璧に使いこなして…

「おかか!」

「これじゃあ出られないね」

と帳の前で棒立ちする僕ら、すると後ろから鈍い音が聞こえる

「っ!」
「高菜!」

そこにはボロボロのAさん、狗巻くんと側に駆け付けるとよろけながらも立ち上がる彼女

「大丈夫大丈夫、不意を突かれただけ」

「おかか」

「説教は後で、来るよ!」

とAさんが言うと同時に現れた呪霊

さっきとはまるで気配が違う

「狗巻、優太をお願い」

「しゃけ」

とAさんが言えば呪霊が術を唱える、僕を庇おうと押した狗巻くんが指を負傷するもAさんも狗巻くんもお構いなしだ

「捻じれろ」

「待って!」

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作者名:天音 | 作成日時:2021年1月9日 19時

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