君を守りたい【狗巻棘】 (ページ12)

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「てかさ、カフェ行ってなくても私が棘と行くわけないじゃん」

「高菜、明太子」

「あの時はお腹空いてたから仕方なく、それに奢るって言ってたから」

「ツナツナ」

「嘘じゃない！」

と返せど棘は笑顔のまま

少し前なら棘に冷たく接するとすぐ落ち込んだり困った顔をしてたけど最近はしない、むしろそういうのも含めて楽しんでるようにも見える

「明太子？」

と聞きながら私の事を指す、ヘアピンつけてないこと気づかれた

「忘れてきちゃっただけ」

「すじこ、いくら」

「明日にはまた付けてるっての」

なんとなく今日は付けないでおこうと思った日に限って会うのなんなの、嫌がらせ？

てかなんかちゃっかり昔に戻れて嬉しい感出すけど別に戻れてないからね！？

と言ってもきっと笑顔のままで私の隣を歩くのだろう

「高菜、すじこ」

「え？転校生？」

「しゃけ、明太子、いくら」

「ロッカーに詰めたぁ！？大丈夫なの？」

「しゃけしゃけ」

「いや、狗巻じゃなくてクラスメイトの方の心配だよ」

と何故か自分が大丈夫か聞かれたと勘違いする棘にツッコミを入れる

頭いいんだかアホなんだか…てか同級生四人をロッカーに詰めるとかよく高1になるまで一般人やってられたな、すぐに問題になりそうだけど

やっぱり高専こわ…そんな人が普通に転校生として来るんでしょ？無理無理

「何級なの」

「いくら」

「はぁ！？マジでよく今まで一般人で居れたね？」

「しゃけ」

特級…日本に片手で数えれる数しかいないのに

「強いんだね、その子」

「…おかか！高菜！明太子！」

「はぁ！？なんで私が！強い人皆好きになるわけじゃない！」

「あら、Aちゃん？と…え！棘くん！？棘君じゃないの！大きくなったのねぇ」

と棘と言い合いをしていると後ろから声をかけられた

噓でしょ…めんどくさくなるから絶対に見られたくなかった、だから高校の周りに来られるの嫌なんだよ！

「お母さん…」

「こんぶ～！」

「わ～、そのおにぎり語懐かしいわ～」

最悪だ…本当に最悪だ…良い結果になるわけない

「そうだ、お茶でもどう？」

「しゃけ！」

「いや断ってよ！」

「もうAちゃんったら、すぐ意地悪言うんだから」

「しゃけしゃけ」

…ほんと…ほんと！！

なんで高1になるまで必死に避けてたのに、なんで最近こんなに棘が私の日常にかかわってくるかなぁ！