キミは神様。

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その日、初めて、私は部活を休んだ。


神様がそうしようって悪の誘いをしてきて。


今、二人でアイスクリームを食べてる。


奮発して、アイスクリーム屋さんのいいやつ。


神様はお金持ってないわけだから。

もちろん、私のおごり。


アイスクリーム屋さんの中で食べると、
独り言言ってる不審者になっちゃうから。


裏手にある三角地になってる小さい空き地までやって来て、並んで塀にもたれる。

神様はぷかぷか浮いてるんだけどね。


「美味いなあ。
アイスは久々やな」

「ねぇ、どっから来たの？
アイス、なんで食べたことあるの？
神様の国でもあるの？
だいたい、２７のいい大人になるまで、
一人前になれなかったの？」


いろいろ不審過ぎる。


「失礼なヤツやなあ。
詳しいことは教えられへんけどな、
Aを止めるために、
俺は神様やってるねん。
Aが死ぬんをやめてくれな、
俺、死んでまうねん」


「ええっ・・・
私、責任重大じゃん・・・」


まだ２７で死にたくないよね。

こんなに悩み事なさそうなんだから。


「やろ？
やから生きてえや。
ええ事、これからいっぱいあるねんから」


「そうは思えないんですけど？」


美里にやられた腕がまだ痛い。


小瀧くんに告白したのがクラスじゅうに、
なんなら、学年中に知れ渡ってるだろうし。

もう生きていけるはずもない。


明日っから、
美里だけじゃなくて、
美結ちゃんグループにもいじめられるのは目に見えてる。


もともと、友達もそんなにいないし・・・

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