キミは神様。

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「この学校の規則は？」


目の前まで歩いてきて、
ぐいっと顎を持ち上げられた。


仕方ないから。

「恋愛、禁止です」

そう答えた。


恐怖と羞恥で声が震えてる。


どこぞのアイドルグループかっていうような校則だ。


小瀧くんが、
少し離れた席から、
申し訳なさそな顔で見てる。


小瀧くんには迷惑かけたくないな・・・


私が勝手に片想いしてただけなのに。



「それが分かってて、
どうして告白なんてしてるんですか？
Aさんがどれだけハシタナくても、
小瀧くんの方がきちんと節度ある態度で、
断ってくれたみたいですけど」


この人、言っちゃったよ・・・


小瀧くんの彼女の美結ちゃんのグループたちの子が、ひそひそし始めた。


「申し訳ありませんでした」


もう本当に本気で死にたい。


今後、部活だけでなくて、
クラスでも針のむしろだ。


「放課後、部活の後、また音楽室に残るように」


美里がそう言って、
私に背を向けて、
教壇に戻りかけた時。


「違うんです。
あれはそういう事やなくて」


小瀧くんが立ち上がって言うのと同時に。


ピシッて、空を切る音が聞こえた。


気付いたら神様が、
教壇の上に座って笑ってる。


それを確かめた時には
美里の顔にチョークが直撃した。


まぶたに命中したらしくて、


「痛っ・・・」

目を押さえて、しゃがみこんだ。

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