【名前変換オリジナル】先生こーりゃくっ！！

11話 ページ13

「先生、どうやって保健室まで私を運んだんですか？」

運転している先生の横顔に声をかけてみる。
…まさか足をもって引きずってったとかじゃないだろうな。
そんなんだったらマジでうらむぞ。

「ん？俗にいうお姫様抱っこ」
「！？…起きてればよかった…！」

しまった。また本音が出た。
おそるおそる先生の顔をうかがうと先生はあきれたように私を見ていた。
　
「お前ほんとに変な奴だな」
「…褒めてますか？」
「褒めてないです」

そんなきっぱり否定しなくてもいいじゃないか。

「…私重くなかったですか？」

先生は真顔で私を見た。

「重いにきまってんだろ」
「その言い方はないでしょ！！」

だから彼女できないんですよ！！！
先生は運転しつつちらりと私を一瞥した。

「自分で言っただろ」
「そりゃそうだけど！！普通もうちょっと気つかうもんです！」
「…羽のように軽かったよ」
「羽のようにって何！？」

もうだめだこの人は。諦めよう。
そう思ってため息をつくと、先生が唐突に「わかった」と呟いた。

「『普段俺が何のために鍛えてると思ってんだ』」
「女の子をお姫様抱っこするために鍛えてるんですか！？」

先生は眉間に皺を寄せた。

「……難しいな」

難しいのはあんたの感覚のほうだ！！！

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