34．いちごミルク。 ページ34
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「見てー！！！」
昼休みに、高い声で私に話しかける里香ちゃん。
スマホの画面を私に向けながら、片手でいちごミルク。
まさに可愛いイメージそのままって感じ。
「なに？それ」
「なにって、すきぴからの返信！！めっちゃ可愛くない？」
LINEの返信画面に並ぶ、いかにも年頃男女の会話を見て
同じ年数生きてきた筈の自分には無い経験で困惑。
こんな会話、誰ともしたことないな、なんて虚しくなった。
"今日の里香の髪型かわいかった"
ちょっと思わせぶりっぽい、絵文字のない文面。
これで付き合ってないっていうんだから、男側がなんだか怪しい気もするけど。
「……LINEでそれ言われるの、嬉しいもんなの？」
「えー、わかんないかな……！Aちゃんも、好きな人出来たらわかるって！」
画面を伏せて、トンと机にスマホを置いた里香ちゃんに
ふーんと相槌を打つ。
嬉しい、のかな
先生からこんなLINEが来たら。
いや、嬉しくないな。
てか先生髪型とか気づくのかな。
気づかないだろうな。
なんて変な方向に妄想してしまって、
「やっぱちがうわ…」
と思わず思考が漏れた。
「え？」
「あ、なんでもない！」
潤い満点！なその唇でストローを弄ぶ里香ちゃん。
ガサガサな私とは違うな〜って眺めながら
「付き合えるといいね」
なんて適当に言ってみたら
「なんで？」
っていう斜め上すぎる回答。
斜め上どころか、最早ねじれの位置だ。
なんで？
え？
思ってた返答と違ってちょっと、もう、わからん。
「え、なんでって？」
「別に付き合えなくても、里香はこういう過程も楽しいよ？」
恋愛上級者はこうも違うか。
私には分からない楽しみ方で
「そういうもん？」
とスマホを眺める彼女をを覗き込む。
「そういうもん！」
いちごミルクのストローに指をあてて、パックを斜めにして弄びながら頷いた。
そういうもんなのかな。
先生と付き合いたい！とか思ってるわけじゃないけど、片思いが楽しいなんて思ったことないな……。
少しの期待と、苦しい現実ばっかりで。
キラキラしててこんな、可愛らしい恋じゃないかも。
ていうか、そもそも先生は私をどう思ってるんだろう。
ナンパしようと思ったってことは、少しでも可愛いとか思ってくれたのかな。
淡い期待が、頭の中でグルグルし始めた。
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憂(プロフ) - みやさん» みやさん。コメントありがとうございます。こちらの私情であるにも関わらず応援して頂きまして、本当にありがとうございます。これからも先生と主人公ちゃんをよろしくお願い致します( •̥-•̥ ) (2022年12月1日 9時) (
レス) @page40 id: 39a6e0a5de (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 憂さん、はじめまして せつと申します。人生最大ゴタゴタの中素敵なお話を紡いでくださりありがとうございます。スローでもよきよき♪待ってますので 憂さんのペースでどうぞ。いい子で次のお話待ってますね。 (2022年12月1日 9時) (レス) @page40 id: a88f73c135 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：憂 | 作成日時：2022年11月4日 3時
