26．祭りと文藝。 ページ26
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LINEの名前は「雅紀」だけだったから、なんて呼べばいいのか分からないままで。
自ら名乗ってくれたことに安堵した。
「店長さんとは飲み友達でさ〜」
と設営しながら、元気いっぱい喋る。
時々、あれ？これどこ？とか独り言つぶやきながらパイプと睨めっこして、破れかけた説明書に、「どーしよー」と話しかけてる。
「普段何されてるんですか？」
屋台で稼いでいる訳ではなかろうと、なんとなくそう聞いてハッとする。
お祭りの屋台の裏には、関わっちゃいけないタイプの組織がいるとか、そういう話を思い出して。
「レストランで料理しながら、小さい農地借りて農家してる〜。」
パイプを眺めながら答えた相葉さんをみて、ほっと胸を撫で降ろした。
まあ、多分あの話は屋台自体というより、お祭りを取り仕切る側の話だろうから、そうだよなと、勝手に納得。
私も細かい作業を手伝いつつ、
気づいたら屋台の形に完成していた狭い店に
幾つものクーラーボックスを運ぶ。
私もクーラーに手をかけたところで
「重いからいいよ！Aちゃんこれ！」
と発泡スチロールの塊2つを押し付けるように渡されて、
言われるがままそれを運んだ。
いつの間にか陽が高くなっていて、気温も湿度も心地悪いほどになっていた。
お祭り日和といった天気だけど、そこで働く側からしたら地獄だ。
最後のクーラーボックスをドン！と置いたところで、相葉さんが
「俺車移動させてくるから、Aちゃんは1時間前まで休んでて！時間にまた来てくれれば大丈夫！」
と車の鍵を掴んで駆け足でいなくなった。
1時間前とは、開場1時間前のこと。
今は昼過ぎで、
開場までは2時間程度ある。
何をしようか悩みつつ、会場となった公園内をとりあえず散歩することにした。
暑くて、運動には不向きな天気。
下を向くと、アスファルトから陽射しの照り返しが眩しくて、近くに一休みできる所はないかと携帯で検索しながら歩く。
カフェとかカラオケとか、屋内ならなんでもいいな、そう思いながらスクロールしていくと、
文藝喫茶
という文字に目が止まった。
特別本が好きな訳でもないが、記載された店内の様子が気になって、
気づけば遊歩道から踵を返し、そこへと足を向けていた。
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憂(プロフ) - みやさん» みやさん。コメントありがとうございます。こちらの私情であるにも関わらず応援して頂きまして、本当にありがとうございます。これからも先生と主人公ちゃんをよろしくお願い致します( •̥-•̥ ) (2022年12月1日 9時) (
レス) @page40 id: 39a6e0a5de (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 憂さん、はじめまして せつと申します。人生最大ゴタゴタの中素敵なお話を紡いでくださりありがとうございます。スローでもよきよき♪待ってますので 憂さんのペースでどうぞ。いい子で次のお話待ってますね。 (2022年12月1日 9時) (レス) @page40 id: a88f73c135 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：憂 | 作成日時：2022年11月4日 3時
