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会うなり言われて、
目玉が飛び出るかと思った。
「お嫁？」
「そう。
四国の昔はお侍さんの家柄やねんて。
遠くなるけど、
いつまでもお友達でおってね。
お手紙書くから・・・」
「加代ちゃん・・・
寂しいな。
お手紙、私もたくさん、書くからね。
山ほど。
たまには大阪にも帰って来られるんかなあ」
「どうやろう。
遠いから・・・
でもたくさん、お支度してもらうんよ。
Aちゃん、
私、幸せになるねん」
うちら、お嫁に行くような、
もうそんな年になるん？
まだ子供やって、
亮兄様に、
今朝方、言われた時には、
反発するような気持ちになったのに・・・
お嫁になんてまだ行きたくない。
ううん。
一生、私はあの錦戸のお屋敷にいたい。
私は・・・
亮兄様のお嫁さんになりたい。
子供の頃からずっとそう決めてた。
兄と妹やのに、そんなこと、
叶うはずないって、
頭では分かってるから、
口に出して言うた事はないけど・・・
やから、かなわんなら、
ずっとお嫁には行かずに、
あのお家で、
呉服屋のお手伝いをしていられればええって、
思うようになってん。
亮兄様のそばにおられれば、
何にもいらんもん。
やのに・・・
卒業式の後、寄り道なんかせずに、
一目散に家に帰って来た私を出迎えたのは、
見知らぬ女の人やった。
「初めまして。
こちらが妹さんのAちゃん？
可愛いらしい」
微笑んだ時、
赤い紅を施した唇が、
ふって、意地悪にゆがんだ。
この人、苦手。
本能的に感じた。
今朝早くからどっかに行っていはらへんかったお父様が、お店の奥の座敷から顔を出しはった。
「A、やっと帰ったか。
この人はな、静子さん言うてな、
元は華族のお姫さんや。
亮のお嫁さんになってくれはるて、
今朝方、やっとお返事もろてな。
お前にとってもお姉さんになる人やから。
仲良くうしてもらえるよう、
挨拶しなさい」
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みき(プロフ) - やすくんの君がため。また読みにきちゃいました(//∇//)色んなやすくんをfoolさんの作品で読ませて頂けて幸せです！ (2020年11月20日 21時) (
レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 焼き直し、ありがとうございます。新しい作品として読めました！切なくて、でも2人の愛をすごく感じました！ (2019年11月7日 16時) (レス) id: ad46af1069 (このIDを非表示/違反報告)
亜季(プロフ) - 焼き直しで初めて読んだので、私にはありがたかったです。切ないけどハッピーエンドで良かった！ (2019年10月30日 22時) (レス) id: a8bccc7358 (このIDを非表示/違反報告)
ひ み さ(プロフ) - 焼き直し、お疲れ様です(*^^*) 新鮮な気持ちで読ませて頂いてます♪ (2019年10月28日 21時) (レス) id: 6eb2ce4a4e (このIDを非表示/違反報告)
ぷーかは年中無休。|´-`)(プロフ) - すばるくんの話、感動で泣いてしまいました…とてもいい作品でした… (2018年3月26日 23時) (レス) id: cb0b6d334f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool x他1人 | 作成日時：2017年9月18日 6時
