君と描く物語-番外編-

＃２８ ページ28

賑やかなお出迎えをして貰った後、客間らしい一室に案内されて部屋に入ると
そこには後二人 女性が座って待っていて…

天元｢改めて紹介するな。左から…次男の嫁 雛鶴｣

雛鶴｢初めまして｣ﾆｺｯ

天元｢三男の嫁 まきを｣

まきを｢宜しくね｣

天元｢んで、この さっきから騒がしいのが須磨だ

須磨は来年 家に嫁入りする予定だから、今は立場的にはAと同じだな｣

須磨｢えへへ…！さっきは驚かせてごめんなさい…会えたのが嬉しくて、つい｣

A｢私も皆さんにお会い出来て嬉しいです

甘露寺Aと言います……！宜しくお願いします！｣

目元に涙ぼくろ、長いストレートの髪を一つに結った落ち着いた雰囲気の方が雛鶴さん

黒と金のツートンヘアに快活な笑顔、姉御肌って言葉が似合いそうな方がまきをさん

そして、熱烈な歓迎を全身で表してくれる この方が須磨さん

皆……これから、私の家族になる人達なんだ

雛鶴｢今日は無理言って来て貰ってごめんなさいね…ご迷惑じゃなかったかしら｣

A｢いえ、そんな…っ｣

まきを｢須磨は言い出したら聞かないから…これからは、本当に迷惑な時は断ってもいいからね？｣

須磨｢な…！まきをさんだって連絡するの賛成してくれたじゃないですか〜！｣

天元｢俺も電話越しにお前の笑い声聞こえたぞ…｣ｼﾞｰｯ

まきを｢何の事でしょうか｣ｼﾗｯ

雛鶴｢まぁまぁ…！ほら、折角だし 頂いたケーキ 皆で食べましょう？お皿とフォーク取ってきますね｣

まきを｢私も手伝うわ｣

雛鶴｢ありがとう。Aちゃん、少し待っててね｣ﾆｺｯ

A｢はい…すみません…っ｣

手伝いますと言いたい所だけど、来て早々に人様の家の台所にお邪魔するのも失礼なのか…なんて考えると下手に言えなくて

婚約者の実家での振る舞いって、一体どうするのが正解なのかわからない…

須磨｢ねぇ、Aちゃん！お話しましょ！｣ｷｭｯ

A｢え…あ、はい！是非…///｣

そわそわ落ち着かない私の横に来た須磨さんが、私の腕にきゅっと抱き着いて私に話しかけてくれる

天元｢おい、A…程々に付き合っときゃいいからな？｣

須磨｢もう！天元さんは静かにしてて下さいよ〜！ガールズトークですよ！それに、きっと天元さんにも得なお話ですよ？｣ﾆﾔｯ

天元・A｢…？｣

天元さんにもお得な話題って一体……

須磨｢ズバリ！天元さんのどんな所を好きになったの！？｣

A｢えぇ！？///｣

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