君と描く物語-番外編-

＃１ ページ1

[episode1:合否報告後の……]

A｢先生、本気ですか！？｣

天元｢ったり前だろ？ちょっと、スーツ取りに行くから…
Aは急で申し訳ないけどご両親に連絡してくれ

もし日を改めた方がいいのなら、相談したいし｣

A｢いや、今日は家族全員揃う予定ですし…我が家は先生が来ても問題は無いと思いますけど

…って！そうじゃなくて！私の思考がついて行かないというか…っ｣

勢い余って合格報告をしに会いに来てしまった私は、そのまま宇髄先生に気持ちを告げて無事に恋人同士に戻った

…のは、いいんだけど

その流れで、今度は宇髄先生が私の両親に結婚前提のお付き合いをさせて欲しいと挨拶すると言い出した

先生はいつだって突然で、普段はそんな先生の行動も笑って応えるけど
今回のこれは、流石に突然過ぎると言うか…っ


…と言っても、ここまできびきび準備しだした宇髄先生の気が簡単に変わる訳もなく…

とりあえず家族にメッセージを送る事にした

A突然で申し訳ないけど、今日 皆に会って欲しい人が居て…家に呼んでもいいかな?

皆 驚くかな…やっぱり電話の方が……

職員室で帰る準備をしている宇髄先生を待つ間に、廊下で一人 そんな心配を頭の中でふつふつと考えていたら…

ﾋﾟﾛﾝｯ

A｢…！｣ﾊﾟｯ

母勿論よ。お祝い事ですもの、是非一緒にいらっしゃい

父何だか結婚の挨拶でもするみたいな言い方だな!

蜜璃するみたいって…あながち間違いじゃないわよ、きっと!A、楽しみにしてるわ♡

父そうなの!?A!?お父さんスーツ着た方がいい!?


A｢…ﾌﾟﾊｯ！｣

良かった…心配無いみたいですよ、先生…


ｶﾞﾗｧ！

天元｢A、お待たせ！……って、何をそんなに笑ってんだ？｣

A｢いえ…じゃあ行きましょうか。我が家の方も今日 問題無いって言ってます｣

天元｢よっしゃ…気合い入れないとな！｣

そう言った先生の表情は、少しの緊張と…でも誇らしそうに晴れ晴れとしていて

私、この人と家族になれるんだな…って…体の芯から暖かい物が込み上げてきた


いつか…私も宇髄先生のご家族に挨拶に行く日が来たら、同じ様に凛とした態度で会いに行けるかな…

考えただけで手に力が入る程 緊張しちゃうけど、きっとそんな時だって
隣に先生が居てくれれば、私は頑張れちゃうんだろうな

天元｢ほら、A…行くぞー｣

A｢はーい！｣

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