お前が�� ページ3
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少女を座らせるように降ろして、和巳は茫然自失とした表情で、涙を流していた。
「(里子さん…)」
婚約者は、もう居ない。この世の何処にも。その事実が、和巳の心を締めつけていた。Aが和巳の前にしゃがみ込み、問いかける。
「和巳さん、大丈夫ですか？」
「婚約者を失って、大丈夫だと思うか」
「…………和巳さん。────失っても失っても、生きていくしかないです。どんなに打ちのめされようと」
カッと頭に血が上り、和巳はAの羽織の襟を掴みあげる。
「お前に何がわかるんだ！！お前みたいな子供に！！」
勢いのままに激昂するが、立腹も反論もせず、ただ優しい目つきで和巳を見つめ、襟を掴みあげる手をそっと握るAを見て、和巳はハッと息を呑んだ。
「…………」
「俺はもう行きます。これを。この中に、里子さんの持ち物があるといいのですが…」
「……！！(君も同じだったのか？そうなのか？)」
Aから渡された、今までの被害者の遺品を見て、和巳は涙をこぼして唇を噛む。ペコリと頭を下げて、そのまま立ち去ろうとするAを呼び止めて、和巳は謝罪の言葉を口にする。
「すまない！！酷いことを言った！！どうか許してくれ！すまなかった……っ！」
和巳の言葉にAは後ろを振り返り、手を振った。
「…………(痛ましい手。硬く鍛え抜かれ、分厚い。少年の……否、少女の手ではなかった)」
やがてAは手を降ろしてぎりりと握りながら歩き出す。顔を怒りの色に染めて。
俺だけじゃない。どれだけの人を殺し、痛めつけ苦しめた。────鬼舞辻無惨。俺はお前を許さない。
−−−バサッ。鎹鴉がAの肩に止まり、次の任務を言い渡す。
「次ハ東京府、浅草ァ！鬼ガ潜ンデイルトノ噂アリ！！カァアア！！」
「えっもう次に行くの！？」
「行クノヨォオ！！」
「ちょっと待って…」
「待タァナイ！！」
Aは鎹鴉と「休ませて」「休マナァイ！カァア！」と言葉を交わしながら、浅草を目指して一歩、歩き出した。
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眠いちゃん - そして走れメロス…… (2023年4月5日 0時) (
レス) id: 07b28c2f89 (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 続きが見たい… (2023年1月4日 21時) (レス) @page20 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
ツクモ@不定期更新(プロフ) - 璃羽雲さん» コメントありがとうございます。不定期更新ですが応援してくれると幸いです。もちろん、煉獄さんオチも書けますとも！承知致しました！ (2020年1月7日 9時) (レス) id: 616ee5bd45 (このIDを非表示/違反報告)
璃羽雲(プロフ) - いつも楽しんで読ませて頂いております！これからも頑張って下さい！煉獄さん落ちは書けますか？ (2020年1月6日 19時) (レス) id: e519b11f90 (このIDを非表示/違反報告)
ツクモ@不定期更新(プロフ) - 青海真珠さん» コメントありがとうございます！ひぇぇそんな恐れ多い...！！！＞＜(←褒められ慣れてないから人) こちらこそ、読んでくださってありがとうございます！！！不定期ですが更新頑張ります！！！ (2019年12月8日 10時) (レス) id: 616ee5bd45 (このIDを非表示/違反報告)
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