28. いつかの記憶 ページ29
―――――――――――
―――――
黒い影がこちらへ近づいてきた
瞬きするほんの一瞬…
その間にその人は私の目の前にいた．．．
朱色の髪…狐のお面…？
お面で表情は読めない。
「あ、あの…誰ですか？」
錆 「俺は錆兎だ。お前、先程あの岩を斬ったな？」
「え？は、はい」
錆 「ほう…一回で斬れる奴は少ない。だが…
岩を斬りこむ前、ほんの数秒間．．．
何の技を使うか考えたろう」
え、なんでわかるの？
「は…い」
錆 「考えたら駄目だ。全ての型の特徴、長所
短所を熟知し、即座に判断しろ。実際、
鬼共はその時間も待たずに攻撃してく
る」
ゾワッと寒気がした。
この人、錆兎はいったい何者なの？
雰囲気、声音、錆兎を取り巻く空気さえも彼の強さを物語っていた。
なんて考えてたら…急に錆兎が木刀を持ってとびかかってきた
バシュｯ
なんとか即座に反射できて抑えたけど…
「急にッ何するの⁉」
錆 「かかってこい」
「は？」
自分でもびっくりするほど冷たい声がでてしまったけど
何を言ってるの？この人は。
木刀だよ？私、真剣だよ？危ないよ…
「あの…？貴方、木刀だけど？大丈夫？」
すると彼は。
錆 「ハハ、ハハハｯフハハハッ」
何故か笑う錆兎。私なんかした？
そしてまた、斬りかかってきた。
錆 「炭治郎と同じ事を言っているな！
心配していただいてありがたい。お前は
俺に怪我をさせると…？
ハッ安心しろ．．．」
錆兎の言葉がもう耳に入ってこないくらい気になってることがある。
た…んじろ…？炭治郎…？
――――――――――
―――――
ももはもう俺の家族、だからね！
・
・
・
懐かしい名と幼い頃の記憶が噛み合った。
その名は私の心を締め付け、瞳を滲ませた。
ど…うして。知ってるのだろう。
どうして…その名を？
いや待って。今は錆兎をなんとかしなければ。
聞き間違えかもしれないし、違う人かもしれないんだ。
動揺しちゃ、駄目だ。
思い出してしまうから。
家族、を。
後悔しない、って決めたでしょ。
そう、そうだ。
いつだって自分が後悔しない選択をしようって。
あの日決めたじゃないか。
私はやっと覚悟を決めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ベリコ(プロフ) - クリッチさん» コメントありがとうございます！すごく良いですよね、煉獄さん普通に惚れますよね！同じような方がいて良かった！！ (2020年10月19日 1時) (
レス) id: b1cadfaae4 (このIDを非表示/違反報告)
クリッチ(プロフ) - 私も今日無限列車編見に行きました！！今まで観た映画で1番感動したし、煉獄さんに惚れ直しました！もう最後はめっちゃ泣いちゃって、一緒に行った友達に心配されました笑 (2020年10月18日 22時) (レス) id: 488e25022e (このIDを非表示/違反報告)
さら - お返事貰えて嬉しいです♪最後まで楽しみにしてます！！これからも応援すてます！！ (2020年7月8日 6時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
ベリコ(プロフ) - さらさん» はじめまして!初コメント、ありがとうございます!!誉めてもらって凄い嬉しいです☆本当に励みになります!!本当にありがとうございます!!そして良ければこれからもよろしくお願いします!!!! (2020年7月7日 23時) (レス) id: 5e9914cb85 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして！！初コメント失礼します！！このお話とっても大好きです！！お話もとっても読みやすいです！！しかも落ちが義勇さん嬉しいです！！コロナまだまだ流行ってるのでお体には気を付けてくださいね！！続き楽しみにしてます！！ (2020年7月7日 22時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ベリコ | 作成日時：2020年6月26日 19時
