【鬼滅の刃】彼等に甘く溶かされてます【短編集】

◎譲りたくないもの【炭治郎,義勇】 ページ7

【Tanziro side】





俺は、長男だから耐えることに慣れている。次男なら耐えられないことだって、耐えられるはず。



食べたいものがあったって、食べずに我慢できる。そう、次男ならきっと食べてしまうだろうけど。俺は長男だから。





『ねえ、炭治郎は食べないの？お茶だけでいいの？』




炭治郎「ん？嗚呼。Aが美味しそうに食べてるところを見てるだけでもう幸せだ、俺。可愛いなぁ！」




『ちょ、なんか照れるじゃんかー！』





まあ、食べたいものが目の前にあっても我慢出来るのはAの食べている可愛い姿が見えるからだ。それだけで腹いっぱいになる。



Aはクリーム餡蜜をパクパク食べていたが、その可愛らしい口に運んでいたスプーンに餡蜜を乗せ、俺の方に向ける。





『炭治郎！はい、あーん！』





あーやっぱ可愛いな、A。





炭治郎「ほんっと可愛いことしてくれるよな、A！あーん。」




『ふふ、美味しいでしょ！』




炭治郎「嗚呼、すごく美味い！Aが食べさせてくれたからだな！ありがとう！」





『いやだなー！炭治郎ってば褒め上手なんだから！』




あっ、今Aの口の端にクリームがついた。やばい、すっごく可愛い。



そう思いながらもクリームを取ろうとする。が。





「A、ついてるぞ。」





あ、これは俺でも我慢出来ないかもな。長男の俺でもダメなんだから次男は絶対耐えられないな。

◎譲りたくないもの 続き→←◎ホワホワする 続き

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す