勘違いとか：嘴平伊之助☆ ページ3
『いやぁぁぁっ！！！こっち来んなぁ！！』
「猪突猛進！猪突猛進！」
私、A。
今は伊之助に追いかけられてます。
理由なんて物凄くしょーもない事で、炭治郎やあの善逸すらも呆れるほどだ。
「おいA！鬼ごっこってヤツしよーぜ！」
『は？』
「因みに俺が鬼でお前は庶民って奴だ！！」
何と扱いが雑な奴なのだろうか。
理由とは、鬼ごっこがしたいから。つまらないから、だそうだ。ついでに言えば、伊之助が私を制限時間内に捕まえられたら罰ゲームらしい。何の拷問？
「行くぜ！お前は先に逃げてな！！10数えたら捕まえてやるよ！」
『いや勝手に決めんな』
「じゅう！」
『あ、無視？無視すんの？ねぇ？というか伊之助数かぞえること出来たんだ。』
「はち！」
『9飛ばしてんぞ。つーか逃げなきゃ。』
＊
〜数秒後〜
「猪突猛進！猪突猛進！」
『いぎゃぁぁぁぁ！！！』
こうして冒頭に戻る。
山の中での鬼ごっこは私にとっては凶となり伊之助にとっては吉となった。クソくらえ！
ものの数分で捕まった私は、伊之助の部屋に連れ込まれた。
『伊之助、罰ゲームってなにすんの？』
「知らねえよ。考えてねーもん。」
色々と大丈夫だろうかこの猪頭。
悩む素振りを見せていた伊之助は何か思い浮かんだようで、私に近づいて来た。
「紋逸がこの前言ってたんだけどよ、これとかどうだ？」
『え…』
伊之助はニヤリと笑いながら私を押し倒して、顔を近づけてきた。
これは、まさか……！
ゴンッ！
『いったぁ！？』
「へへへ、参ったか！！」
罰ゲームって…これ？え、頭突きとか……。
くそ痛いんだけど。
うそ…じゃあ私、勘違いして……。
「顔赤いけど大丈夫か？」
『つ〜〜……！！』
本当は、キスして欲しかったとか。
そんなん、絶対言えない。
＊＊＊＊＊
『ねぇ、善逸に頭突きすること教えられたの？』
「おう。…でもなんか違うこと言ってたような気もすんだよなぁ。」
『(取り敢えず善逸絞める)』
「(押し倒してからあーだこーだ言ってたのは覚えてんだよな……。まぁいーや。)」
とりあえず善逸逃げろ。
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作者名：むうた | 作成日時：2019年6月20日 23時
