33、鬼舞辻無惨 参 ページ35
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あの金髪の少年もそうだが最近は求婚するの流行ってるの?確かに色仕掛けはしたが本当に賭けみたいなもんだった。まさかここまで効果があるとは。自分の才能が恐ろしい。いやこんな才能いらないけど。
まあとりあえず鬼にならなくていいだけ結果オーライだ。後は適当にこいつを撒くだけだな。
相手を嘘で丸め込むのなんて朝飯前だけど、今回は相手が相手だ。慎重にいかなきゃなあ。
「……私は夫婦になるというのは特別なことだと思っております。ですからすぐにとは返事はできません。もっと無惨様のことをよく知ってからそうゆうことは考えていきたいと思っております。」
「ふむ…ならば私の側にずっといろ。そうすればいずれその考えも変わるだろう。」
「………….無惨様も知っての通り私には兄がおります。本当の兄ではありませんが兄…累には昔鬼に襲われていた時に助けていただいた恩があります。ですが最近累と仲違いをしてしまいました。このまま累と仲違いをしたまま離れるのは嫌です。ですから累と仲直りするまで待ってはいただけないでしょうか?」
「……いいだろう」
スラスラと嘘が口から出る。一部嘘じゃないけどね。まあなんとか上手くいったっぽいから良かったあ、なんて一安心してると無惨が私に何かを差し出してきた。
「Aこれを持っていけ」
そう言って渡されたのは手のひらサイズの小さな、
「琵琶…?」
「そうだ、これは血鬼術で作られた琵琶だ。鳴らせば鳴らした本人は私のいる無限城へと転送される」
転送の血気術なんて随分便利な血気術だな。まあ無限城ってとこにしか繋がってない時点で使えないけどね。
「累と和解したらそれを鳴らして私の元へ来るがいい。待ってるぞ」
そう言って私の額に軽く接吻をして無惨はその場から消えた。
消えたのを確認してから着物の袖で思いっきり額を拭いた。
額に口つけんなよクソ。
あー……面倒くさいことになった。
一旦難は逃れたが、次はないな。
まあ一生この琵琶鳴らさなければいっか。迎えにきそうで怖いけど。
それまでに対策考えとかないとなあ。面倒くさい。
ま、無駄な時間をくったが命あるだけ良しとしよう。
今は時間が惜しい。早く累に会いたいのにこんな所で鬼舞辻無惨に会うとは…
私ってばついてないなあなんて思いながら、私はまた早足で累の元へと向かった。
※※※
琵琶のくだりはご都合血気術です。一応鳴女さんの血鬼術という捏造。
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たぴ(プロフ) - こなみさん» どストライクなんて…!ありがとうございます(号泣)頑張って描いたんで嬉しいです!応援ありがとうございます…! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - カカオお豆さん» カカオお豆さん…!いつも嬉しい感想ありがとうございます!更新もりもり頑張ります! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
こなみ(プロフ) - 夢主ちゃんの絵見たんですが可愛すぎて鼻血でました。ドストライクです!次の話の予告も夢主ちゃんどうなっちゃうのかめっちゃ気になってしにそうです…!陰ながらいつも応援してます!! (2019年10月21日 19時) (レス) id: 8bdb7f5122 (このIDを非表示/違反報告)
カカオお豆(プロフ) - 予告の作り方上手くないですか!?めっちゃ気になるんんンンン!!!便新頑張ってください! (2019年10月21日 18時) (レス) id: 5ddd851753 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - らにさん» わわわ嬉しい感想ありがとうございます…!一番好きだなんて嬉しすぎて泣きそうです(泣) (2019年10月19日 12時) (レス) id: 8bf0134465 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぴ | 作成日時:2019年9月1日 11時