鬼の瞳隠して人の瞳隠さず

丗壱話 ページ32

...炭治郎視点...




炭「何故...藤鬼さんが...?」



何故藤鬼さんが珠世さんのことを知っているんだ？


珠世さんは鬼だ



そう簡単に自分のことを話さない筈




善「？？」





その時、珠世さんに言われたことを思い出した




"鬼殺隊に炭治郎さんの助けになる人がいます。詳しくは話せませんが...彼女も..."




もしかすると珠世さんが言ってたのって...





炭「浅草で...一度...もしかして、貴方が...」






藤鬼さんは不思議な人だ



あの時、俺と禰豆子のことを守ってくれたし...





でも...藤鬼さんからは...





柱ですら誰も接触したことがないのに...





.




.




＿＿＿＿鬼舞辻無惨の匂いがするんだ







『ゴメン...人違いだったかも...名前が同じだったからかな...」



炭「えっ...」






嘘の匂いがする



...やっぱり...






気がつくと藤鬼さんは既に椅子から立ち上がっていて部屋から出ようとしていた




そういえばまだ、藤鬼さんに助けもらった時のお礼を言っていない





炭「あっあの！あの時は助けてくださり有難う御座いました！」





俺はその場で頭を下げた





藤鬼さんは『どう致しまして』とだけ言って帰ってしまった






善「やっぱ綺麗だよなぁ、藤鬼さん...ていうか何の話してたの？二人共」







善逸が藤鬼さんが去った後そう聞いてきた





炭「いや...そんな大したことじゃない。それより...善逸も気付いたか(・・・・・)？」




俺がそう聞くと善逸の肩がビクッと上がった





善「たたた...炭治郎も？俺の勘違いじゃなくて...？」



やっぱり善逸も...



伊「俺モ感ジタゼ...」





さっきまで何も喋らなかった伊之助までそう言った






善「ねぇ...さっきまであんま考えてなかったけど、結構やばくない？」





炭「ああ...でも、一瞬なんだ」





鬼舞辻無惨とはまた別の匂いが...




伊「オカシイゼ...」





善「うん...だって...＿



.



.



藤鬼さんから...一瞬...



.






.




.




. . " 鬼"の音がしたんだもん...」

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